町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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長毛猫の消化管内異物
2017年05月15日 (月) | 編集 |
急性の吐き気を主訴にご来院いただいた猫ちゃんの手術中の様子です。



20170515tah01.jpg



超が真っ赤に腫れあがっています。


少し上に写っている薄ピンクの部分が正常な状態です。


消化管内異物による腸閉塞であります。


この部分を切開して、中から取り出したものは・・・



20170515tah02.jpg


なんと・・・毛玉です。



20170515tah03.jpg



長毛の猫ちゃんでは、大きく絡まった毛玉が原因で腸閉塞を起こすことがあります。



「このくらいの毛玉なんてウンチに出てくるんじゃないの??」



と思うかもしれませんが・・・



今回この毛玉が詰まっていたのは小腸です。



動物が口にした食物は、まず胃の中でドロドロの流動状態にまで溶かされます。



ドロドロになった食物は、胃から小腸へ流れていき、そこで様々な栄養素が吸収されます。


小腸で栄養素を吸収された食物の残りカスは大腸へ移動し、そこで固形の糞便になります。


つまり、小腸は固形物を受け入れる役割は持っていないのです。


そのため、ウンチとそう変わらないような大きさの毛玉でも、運悪く詰まってしまうことがあるのです。


たかが毛玉ですが、手術が遅れれば命にかかわる大問題なのであります。

本日のわんにゃんドック
2017年05月09日 (火) | 編集 |
本日ご紹介するのは、ビーグル犬のつくねちゃんであります 




20170509tah01.jpg



ほっそりとした体形でとてもかわいらしいですね 



今月で4歳になるつくねちゃん、本日はわんにゃんドックAでの健康診断でした。



当院では、わんちゃん・ねこちゃんの年齢や体調に応じて、わんにゃんドックA~Cの3つのコースをご提案させていただいております 



それぞれ、目安としては・・・


わんにゃんドックA・・0~5歳くらい

わんにゃんドックB・・・5~10歳くらい

わんにゃんドックC・・・10歳~

となっております。


大切なワンちゃん・ネコちゃんの健康管理の一助として、定期的な健康診断をぜひご検討くださいませ 


歯周病治療 Yちゃんのケース
2017年04月28日 (金) | 編集 |
先日行った歯周病治療の症例です。


12歳と高齢のワンちゃんですが、重度の歯周病。


歯茎に強い炎症が起きて、痛みが生じています。


20170428tah01.jpg
歯石が大量に付着。歯肉に強い炎症が起きています。




20170428tah02.jpg



歯周病は、初期の段階であれば歯石のクリーニングと、炎症を起こした歯肉への処置のみで済みますが・・・



ここまで重度になると抜歯治療が必要になります。



こちらのワンちゃんでは、なんと34本もの抜歯処置となってしまいました・・・



20170428tah03.jpg
※臼歯など歯根が分かれている歯はドリルで分割してから抜歯するため、破片が細かくなっているものもあります。



抜歯した歯を見ていただくと、根っこまで歯石が広がっている様子がよくわかると思います。


ちなみに、この歯は抜歯する前にある程度の歯石を取り除いています。


処置前には、重度の歯槽膿漏のため、ひどい腐敗臭がしていましたが・・・処置後にはそれもなくなり、口臭もほとんど感じないレベルになりました。


もちろん、歯肉の強い炎症も収まったため、歯はほとんどなくなってしまいましたが、本人は元気にご飯も食べれている様子です。


ワンちゃん・ネコちゃんの歯科処置では全身麻酔が必要になります。


犬歯や奥歯は歯根がかなり頑強で、抜歯をするには歯肉の切開や歯槽骨をドリルで削るなどの外科処置も必要になってきます。


今回のように大掛かりな歯科処置の場合、麻酔時間も3時間近くになり、本人への負担も大きくなります。


できれば、飼い主様方には、日ごろからブラッシングなどの日常ケアに力を入れていただいて、なるべく早い段階での歯周病治療を行っていただければ幸いです。

前十字靭帯にまつわるトラブル
2017年04月17日 (月) | 編集 |
今月は、なぜだか同じようなケガをするワンちゃん・ネコちゃんの診療が続いております。


そのケガというのが・・・


前十字靭帯にまつわるトラブル。



前十字靭帯というのは、膝関節の安定性に重要な働きを持つ靭帯であります。


膝に負担がかかるような運動をしたときに痛めることが多く、人間ではサッカー選手やバスケットボール選手、スキー選手など、ジャンプや急激な方向転換など、膝に過剰なストレスがかかるスポーツ選手に多いようです。


20170417tah01.jpg
前十字靭帯を損傷したワンちゃんのレントゲン写真
前十字靭帯には、膝関節の前方への移動を制限する働きがあるのですが、そこを損傷したため、脛骨(脛の骨)が前方へ変位してしまっています(右)。
左は正常な膝関節の状態を示しています。



今月は、なぜかこの靭帯を損傷する症例が続いており・・・


高いところから飛び降りた猫ちゃんや、シャンプー後にお部屋を走り回っていたワンちゃん、ドッグランで大はしゃぎしていたワンちゃんなどなど・・・


雪が降った時などは、足元が滑る中はしゃぎまわって膝を痛めるわんちゃんが立て続けに病院にいらっしゃることはありますが、今回はそういったこともなく、それぞれに違う状況でたまたま同じケガが続いておりました。



治療法は大きく分けて二つ。


外科手術で膝の安定性を取り戻す治療法がまず一つ。
様々な手術法が考案されていますが、断裂した靭帯の代わりに、筋膜を使用したり、人工物を使用して膝関節を安定化させます。


もう一つは、保存療法。

手術をせずに、運動制限を行いながら、消炎鎮痛剤で炎症・痛みをコントロールすることで、数か月ほどで日常生活に支障のないレベルに回復することができます。

もちろん、靭帯そのものが再生するわけではなく、周辺組織が安定化したり、痛みや炎症が鎮まることで、日常生活に支障がなくなるということです。


小型犬や猫ちゃんは体重が軽く、4本足で活動するため、このような治療でも大きな障害なく過ごせることも多いのです。


いずれの治療法を選択しても、歩行機能が十分に回復するには3~6か月程度の時間が必要です。


一般的には、外科手術を行ったほうが回復は早いとされていますが、体重の軽いワンちゃんでは、保存療法でも思った以上に早く回復することもあります。


いずれの治療にしても、膝の機能が100%もとに戻るわけではなく、一度痛めた膝関節は生涯にわたってケアが必要なのは変わりありません。










僧帽弁閉鎖不全症の経過
2017年04月10日 (月) | 編集 |
当院が力を入れている診療の一つに、ワンちゃん・ネコちゃんの循環器疾患がございます。


その中でも、特に診療件数が多いのが、小型犬の「僧帽弁閉鎖不全症」です。


高齢期の小型犬の20~30%程度が罹患するともいわれるほど多い心臓病です。


心臓内の血流をコントロールする役割を持った僧帽弁が、加齢とともに変形・閉鎖不全を起こす病気であります。


弁の閉鎖不全によって、心臓内の血流に逆流が生じ、心臓機能不全に陥ってしまいます。


症状は逆流の程度によって無症状から突然死まで様々ですが、その病状を正確に把握するには超音波検査が重要な役割を果たします。




20170410tah01.jpg
僧帽弁閉鎖不全症で治療中のワンちゃんの超音波画像
eV=左室流入血流波形


超音波検査では、心臓内部の構造や血流など様々なポイントをチェックするのですが、その中でも心不全の状態を把握するのに重要なのが左室流入血流波形(E波)と呼ばれる波形の検査。


このE波は正常であれば1.0m/sec前後であります。この数値が高くなれば高くなるほど、心臓の負担が大きくなっていることを示しています。



写真の症例では、2月の時点ではE波は0.98m/secと正常値でしたが、3月頃になって急に元気・食欲が低下したということで来院された際には1.70m/secとかなり数値が上昇しています。


一般に、E波は1.20m/secを超えると肺水腫(心不全症状の一つ)を起こす危険性が増してくるといわれています。


実際にこの症例も肺水腫を起こしていました。




20170410tah02.jpg
左が肺水腫を起こした胸のレントゲン。
肺全体、特に〇で囲んだ部分が白く曇りガラス状になっています。



この症例では、すでに肺水腫に陥った状態でしたが、こまめに超音波検査を行っていれば、E波の数値から肺水腫の危険性を早期に診断し、重篤な症状に陥る前に対策することも可能です。