町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
胃拡張胃捻転症候群 ①
2013年08月05日 (月) | 編集 |
「突然お腹が膨れてきた!苦しそうにして、吐こうとするんだけど、なにも出てこない!」




ということで、急遽来院されたワンちゃん。



来院された時には、ショック症状で虚脱状態。



お腹はパンパンに膨れ上がっています。



この症状・・・「胃拡張胃捻転症候群」が疑われる症状です。



すぐさまレントゲン撮影。



20130805tah01.jpg



胃にガスがパンパンにたまって、とんでもない大きさに膨れ上がっています。



これが「胃拡張」。



さらには、本来なら黄色○の部分にあるはずの「幽門部(胃の出口)」の位置が移動してしまっています。



これが「胃捻転(胃がねじれた状態)」。



あわせて、「胃拡張胃捻転症候群」であります。



なぜこういったことが起こるのか、原因はハッキリと解っていません。



「急激に大量の食物を食べた後になる」「食後に激しい運動をするとなる」などと言われたりもしますが、実際には、そういったことと全く関係なしに起こることもございます。



今回のワンちゃんは、もともと食道機能に異常があり、胃内にガスが溜まりやすい状態でしたので、おそらくそれが原因と思われます。




パンパンに膨れ上がった胃は周囲の臓器を圧迫します。



また、胃がねじれることによって、周囲の血管もねじれてしまうことになります。



結果、腹部の血流が阻害され、多数の内臓器に大きな障害をもたらします。



血流が阻害されることで、動物はショック状態に陥ります。




胃はパンパンに膨らんでいるのですが、食道まで一緒にねじれてしまうため、吐こうとしてもなにも出てこないということになります。




これは、一刻を争う状態。



急いで胃のガスを排出し、ねじれを解消してあげなければ命にかかわります。




つづく・・・