町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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発情後の食欲不振 ①
2013年01月22日 (火) | 編集 |
昨年末に緊急手術をおこなった症例です。



「ここ数日元気がなくて・・・」



といらっしゃったワンちゃん。当院には、初めていらっしゃった患者様です。




初診症例を診察する際には、まず


①症例の年齢
②犬種(猫種)
③性別
④避妊・去勢手術の有無


等をカルテで確認いたします。



症例の年齢や性別によって発症しやすい病気、犬種(猫種)特有の病気など、ある程度の病気を頭の中にリストアップしておくためです。



もちろん、あまり「この病気だろう」と先入観を持ちすぎるのも、誤診の原因になるため注意が必要です。




ですが、前もって病気を予測することで、スタッフに「○○の検査が必要かも」と心構えをしてもらえるので、診療がスムーズになります。



さて、受付からカルテを受け取って内容を確認します。



ボストンテリアの女の子。10歳で避妊手術はおこなっていないようです。さらに、飼い主様のお話では、ちょうど発情中かも知れないとのこと。





「高齢犬・女の子・未避妊・発情期・食欲不振」



これらのキーワードから、一番に予測される病気は「子宮蓄膿症」であります。



「子宮蓄膿症」については、今までも何度かとりあげてきましたが、発情中・発情後の子宮に感染症が発生し、大量の膿がたまる病気です。




「子宮蓄膿症の可能性が高いかな・・・」と思いながら診察室へ。



ここで、初めっから「子宮蓄膿症だ!」と先入観ガチガチでいっちゃうと他の異常を見落としてしまいますので、まずはいつも通りの手順で全身の身体検査をおこないます。



眼・鼻・口・耳など顔周辺のチェックから始め、前足、後足、腹部の触診、胸の聴診、そして体温測定とすべての身体検査を入念におこない、異常がないか確認します。




そうして、他の問題がないことを確認したうえで、陰部のチェック。



やはり・・・陰部に膿状のオリモノが付着しています。



20130121tah02.jpg



お腹の触診でも子宮に腫れが認められます。これは、子宮蓄膿症でほぼ間違いないでしょう。




飼い主様に子宮疾患が疑われることをご説明し、さらに状況を詳しく把握するために超音波検査をおこないます。





20130121tah03.jpg
大小4つの黒い部分が、膿の溜まった子宮の断面図。




子宮内に膿と思われるエコー像が確認されます。



子宮蓄膿症の治療は、基本的には外科手術しかありません。



手術で、膿の貯留した子宮を摘出しなければ命にかかわります。



緊急手術の必要性をご説明し、そのまま入院となりました。




つづく・・・