町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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誤飲・誤食 ~縫い針~
2012年12月04日 (火) | 編集 |
誤飲・誤食。




つまり、ペットのワンちゃん・ネコちゃんが誤って食べ物以外のものを口にしてしまうことですが・・・




こちらは、縫い針を飲んでしまったワンちゃん。




20121204tah01.jpg




飼い主様がすぐに気が付き、すぐさまご来院。




レントゲンを撮ると、大量の食物と共に、ハッキリと縫い針が写っています。





異物を飲み込んでしまった場合、飲み込んだ直後であればお薬で吐かせてしまい、事なきを得ることも多いのですが・・・




針のように鋭利な物の場合は、そうはいきません。





無理に吐かせると食道を傷つける恐れがあるためです。





やむなく緊急手術。幸い、手術も検査も予定の無い日でしたので、午前の診療が終わってすぐに手術に取り掛かる




・・・つもりだったのですが・・・実はこの日、午前の診療終了直前に、糸を飲んでしまったという猫ちゃんも緊急来院。





糸・紐類の誤飲というのは、猫ちゃんの緊急開腹手術で間違いなくトップ3に入るほど危険なものであります。
(糸・紐類の誤飲の危険性についてはまた後日・・・)





幸い、こちらのネコちゃんも誤飲にすぐ飼い主様が気づき、ご来院いただけたため、お薬で吐いてもらって事なきを得ました。




とりあえず、猫ちゃんの処置を終えて、大急ぎで開腹手術。




20121204tah02.jpg




縫い糸が塊になったものが出てきます。




ここに針が一緒にくっついている可能性がありますので、慎重に引っ張ります・・・無理して引っ張って胃腸を傷つけてはいけませんからね。




・・・が、出てきたのは糸くずのみ。どうやら、針はくっついていなかったようです。




ここからが、とっても大変。




胃の中には、朝たらふく食べたドライフードあふれんばかりに残っている状態。




この中から細い針を見つけなければいけません。




触診しても、フードの塊が邪魔で解りませんし、乱暴に触るわけにもいきません。





手術用のスプーンで根気よくフードをすくい出して針を探します。




胃内の食物を腹腔内に漏らしてしまうと、腹膜炎をおこし、最悪命にかかわる危険がありますので、慎重に・・・





20121204tah03.jpg




さんざんフードをすくって、最後の最後にようやく針が出ました~





幸い、針が胃腸を傷つけることもなく、術後の腹膜炎等の合併症も問題なし。





数日後には元気に退院。





飼い主様も、無事の退院を非常に喜んで下さり、つい先日には、感謝のお気持ちと、笑いのたくさん詰まった楽しいお手紙もいただきました (´∀`)








こういった、誤飲による手術って、飼い主様も「まさかウチの子が・・・」とショックも大きなものと思いますが、我々手術する側にとってもなかなか気の重い手術であります。





こういった誤飲事故を起こすワンちゃん・猫ちゃんというのは、ある日突然誤飲をするわけではなく、普段から何かしらのイタズラをしていることがほとんど。




普段から布をかじる、輪ゴムを食べる、おもちゃを咬み砕く・・・でもウンチに出てきてるし、平気でしょ~




今まで飼ってきた子たちもみんな平気だったし~




なんてパターンがほとんどなのです。





小型犬やネコちゃんの腸の太さというのは私の小指くらいの太さしかありません。





1cmよりも大きな物は、いつ詰まってもおかしくないのであります。




「ウンチにでてるから大丈夫」じゃなくて、「ウンチに出てくれて超ラッキー!これからは気をつけなきゃ!」と、ちょっと考え方を変えるだけで、この手の事故はグンと減るはずなのですが・・・





今回ご紹介したワンちゃんの飼い主様も、早速ご家庭の物の配置や、洗濯物の片付けなど様々な工夫をしていただいているそうです ∑d(≧▽≦*)





誤飲・誤食事故は、ちょっとした工夫、注意で防げるものがほとんどですから、「うちの子だって万が一があるかも・・・」という気持ちで、ぜひ日ごろからご注意下さいませ・・・