町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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両側会陰ヘルニア 2
2012年10月11日 (木) | 編集 |
さて、先日の続きであります。




会陰ヘルニアを治療するには、虚弱化した骨盤隔膜(外肛門括約筋、肛門挙筋、尾骨筋)を外科的に再建する必要があります。




20121009tahh02.jpg



手術法はいくつかありますが、当院ではシリコン製の専用器具を用いて骨盤隔膜を再建する方法をとっています。




体内に異物を挿入するため、感染症などをおこした場合にシリコンの摘出手術が必要になるといったデメリットはありますが、それさえ気をつければ、手術時間も短く、神経圧迫や血管圧迫といった合併症も少なく、非常に優れた手術法と思われます。



この手術法を考案した先生の報告では、146症例おこなったうち、感染症の発生が1例。ヘルニアの再発が1例だったのこと。



他の手術法では再発率が20%前後なんて報告もありますので(もちろん、手術する人間の技術・経験に大きく左右されますが)、それに比べれば随分と成績が良いようです。




さて、実際の手術については、以前もご紹介しましたが・・・





20121009tah02.jpg
切開部から飛び出してきている黄色っぽいものが、ヘルニアをおこした内臓脂肪






20121009tah03.jpg
内臓脂肪を押し戻すと、私の人差し指が根元まで入るくらいの穴があいてしまっています。
骨盤隔膜(外肛門括約筋、肛門挙筋、尾骨筋)がしっかりしていれば、指が入ることはありません。






20121009tah04.jpg
シリコン製のプレートでヘルニア孔をふさぎます。





20121009tah05.jpg
こんな感じ。まだ縫合固定していないので、上部から内臓脂肪が飛び出てきてしまっています。





20121009tah06.jpg
手術後の様子。肛門が膨らんでいるのは、中にガーゼを詰めているから。
手術中にウンチが漏れたら大問題ですからね。




片側40分程度の手術ですが、これを両側おこなわなければいけませんし、片側おわるたびに手術着を着替え、手術部位の消毒をやり直したりするのに20分ほどかかります。




さらに、ヘルニアの手術と同時に去勢手術もおこないますので(会陰ヘルニアは男性ホルモンの影響で発生すると考えられるため)、毎回毎回消毒しなおして、手術着を着替えてと、なんだかんだで3時間くらいの手術時間になります。




3つの手術を連続しておこなうことになるので、集中力を保つのがなかなか大変です。






さて、このワンちゃん。手術は無事に終了しましたが、術後にちょっと気になる問題が発生。





つづく・・・

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