町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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両側会陰ヘルニア ①
2012年10月09日 (火) | 編集 |
今年の春先にもとりあげましたが、会陰ヘルニアの症例です。

以前の症例→    




20121009tah01.jpg




会陰部というのは肛門周りのこと。



肛門周囲の筋肉(外肛門括約筋・尾骨筋・肛門挙筋)が弱体化してしまい、脱腸をおこしてしまうことを会陰ヘルニアといいます。




【正常な会陰部の構造】
20121009tahh01.jpg





上のワンちゃんの写真を見ていただくと、肛門周囲がプックリと膨らんでいるのがわかると思います。




これは、肛門周囲に内臓脂肪が飛び出してきたためです。




会陰ヘルニアは、主に中高齢の未去勢のオス犬に発症します。



去勢済みのワンちゃんや、女の子ではほぼみられないため、男性ホルモンが肛門周囲の筋肉の弱体化に関わっていると考えられています。



ヘルニアになると、肛門周囲を支える構造が弱体化するため、排便困難におちいります。





【筋肉が弱体化し、ヘルニアをおこした会陰部】
20121009tahh02.jpg





ウンチが出にくいのを、無理にきばって出そうとするため、ますます脱腸が起きやすくなったり、内臓脂肪が大きく飛び出てくることになります。




この状態が長く続くと、肛門出口にたまった便によって直腸が膨らんでしまい、直腸憩室という状態になってしまいます。





通常は左右どちらか片側に発生するものなのですが、今回のワンちゃんでは困ったことに両側がいっぺんにヘルニアになってしまっていました。




【両側の会陰ヘルニア】
20121009tahh03.jpg





憩室も大きくなるため、より症状が重くなります。





治療には外科手術が必須です。





手術法は様々ですが、失われた肛門周囲の「支え」を再建しなければなりません。




つづく