町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
血栓
2012年09月07日 (金) | 編集 |
ちょっとわかりにくい写真ですが・・・





20120830tah01.jpg




心臓の内部の超音波画像です。





十字印が付いているのは、心臓内部に発生した「血栓(血の塊)」です。





大きさは、およそ1cm。





これは、「肥大型心筋症」のネコちゃんの心臓です。





「肥大型心筋症」は、心筋たんぱく質の先天的な異常によって、徐々に心臓の筋肉が分厚くなっていってしまう病気です。




特にアメリカンショートヘアやペルシャ系のネコちゃんに多い心臓病なのですが、心臓の筋肉が徐々に厚みを増すことによって、心臓のポンプ機能が障害され心不全症状が現れます。




その結果、心臓内部に血栓が形成されます。





形成された血栓は、心臓内部にあるうちは無症状ですが、心臓から動脈に流れて行って、血管を詰まらせてしまうことで、突然の後肢マヒなどの症状が発症します。




これがなかなか厄介な病気で、後期~末期になるまで症状があまり見られず、早期発見が難しい病気です。




しかも、初めて症状が出たときには、いきなり後肢マヒ(血栓が後ろ足の動脈に突然詰まってしまうため)や、突然死をおこしてしまうなど、劇的な症状であることも珍しくありません。







初期~中期にかけてはほとんど無症状で、心音などに異常が出ることも少なく、通常の身体検査で発見することは困難です。






この病気を完治させる方法はなく、できる限り早期発見し、治療を開始することで延命を図るしか手立てがないのが現状です。






そのため、危険性の高い猫種(アメリカンショートヘア系、ペルシャ系)のネコちゃんでは、心電図検査やレントゲン検査などで定期健診を受けていただくことが望まれます。