町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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短頭種の麻酔
2012年08月24日 (金) | 編集 |
先日の休診日は、会陰ヘルニアの手術でした。




会陰ヘルニアについては、過去に詳しくお話ししておりますので、こちらをご覧ください。

会陰ヘルニア ① 


会陰ヘルニア②



20120824tah01.jpg
ヘルニア孔と、飛び出してきた腹腔内脂肪


20120824tah02.jpg
シリコンプレートでヘルニア孔をふさぎます。



手術の細かな点は以前の記事をご覧頂くとして・・・




今回の手術症例は短頭種だったのですが、その短頭種の全身麻酔について詳しくお話しをいたします。




短頭種というのは、読んで字のごとし。




ブルドックに代表されるような、鼻ペチャの頭が短い犬種のこと。




20120824tah.jpg





ベチャッと潰れたようなお顔がかわいらしい犬種なのですが、こういったタイプの犬種に全身麻酔をかけるときは通常の犬種にはない危険性がございます。




とくに、全身麻酔から覚醒したばかりの、ぼんやりしている状態のときに危険が潜んでいます。





もともと、鼻ペチャの構造のため、呼吸効率が悪く呼吸困難などをおこしやすい犬種なのですが、全身麻酔後のぼんやりした状態のときに、自分自身のほっぺたの肉が垂れ下がってきたり、舌が垂れ下がって気道をふさいでしまい、窒息してしまうことがあるのです。




人間でも、「睡眠時無呼吸症候群」というのがありまして、喉周りの脂肪による圧迫や、舌が垂れ下がって気道をふさぐことで、いびきをかいたり、一時的な呼吸停止がおこることがあります。




それと似たような状況が起きやすいのが、短頭種。




そして、全身麻酔後の意識がもうろうとした状態では、気道がふさがっても自分で気づくことができずに、そのまま窒息死する危険があるのです。






そのため、短頭種では特に麻酔後の呼吸状態を細かく観察する必要があり、これを怠ると、10分~20分離れている間に窒息死してしまっていたなんてことになりかねないのです。





その他にも、短頭種は呼吸効率が悪い為、熱射病なんかにもなりやすい犬種ですので、まだまだ残暑厳しいこの季節、特にご注意いただきたいものです。