町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
乳腺癌
2012年06月18日 (月) | 編集 |
こちらは先月末に乳腺切除をおこなったワンちゃん。






20120618tah01.jpg




手術前に毛を刈ったのですが・・・



マジックで書いてあるのは、もちろん落書きではなくて切除予定ラインであります。




このワンちゃんは、数ミリ~1センチ程度の腫瘤が左の乳腺と右下の乳腺に、合わせて6個ありました。



一つ一つは小さなものですが、このように乳腺全体に複数の腫瘤がある場合は、御覧のようにかなり広範囲にわたって乳腺を切除する必要が出てきます。



このように広範囲にわたって切除する場合は、切除ラインを慎重に設定する必要があります。



取り残しを防ぐことはもちろん、切除後に縫い合わせることを考えてラインを設定します。




これだけ広範囲に切除すると、当然、縫い合わせる時にかなり皮膚に無理な力がかかります。




腫瘍を確実に切除しつつ、皮膚に必要以上に力がかからないように配慮することが、術後の痛みの軽減、傷の早期回復に重要になってきます。




こちらのワンちゃんでは、複数あるうちの半分は残念ながら悪性のガンでした。




20120618tah02.jpg




一般的に乳腺にできものができた場合、良性と悪性の比率は半々と言われています。





そのため、今回のように複数の腫瘤が存在した場合は、そのどれかが悪性である可能性は極めて高くなります。






幸い、今回のワンちゃんではガンの大きさがわずか数ミリと小さな段階で完全切除することができたため、おそらく今後転移などの問題を起こす可能性は低いと判断しております。