町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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僧帽弁閉鎖不全症 ~超音波検査~ ②
2012年05月28日 (月) | 編集 |
さて、心臓の超音波検査ですが・・・




心臓の超音波検査では、



① 心臓の内部構造の観察・・・弁の構造、血管構造、心筋壁の厚みなど



② 心臓の弁の動きや、心筋の収縮や拡張運動の様子



③ 心臓内の血流の速度の測定



といった、様々な観察、計測値をもとに、心臓機能を把握していきます。



たとえば、僧帽弁閉鎖不全症では・・・






20120525tah02.jpg
大動脈(AO)と左心房(LA)のサイズの比較
正常ではこの両者の比率は1:1なのですが、御覧のように左心房(LA)がかなり大きくなっています。









20120525tah05.jpg
左心室から左心房に逆流する血液のスピードを測定。
丸で囲んだ4.35m/sというのは、秒速4.35mで血液が逆流しているということを示します。
僧帽弁閉鎖不全症では、初期の段階であれば秒速6mくらい、重度になるほど逆流のスピードが「遅く」なります。
秒速4m台というのは、かなり重度の部類に入ります。







20120525tah06.jpg
今度は逆に、左心房から左心室に流入する血液のスピード測定。
こちらは、症状が重くなればなるほどスピードが「速く」なります。
正常なら秒速1m程度ですが、写真の症例では秒速1.68m。
この数値が1.2mを超えると、「肺水腫」という合併症を発症する可能性が極めて高くなります。
多くの僧帽弁閉鎖不全症のワンちゃんが、末期になるとこの「肺水腫」をおこし、呼吸困難から死に至ります。
そのため、早い段階で「肺水腫」の兆候を見つけ、適切な投薬をおこなうことが大切です。




こういった計測値を元に、心臓の正確な状況を把握し、適切な薬剤を選択して治療していきます。