町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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僧帽弁閉鎖不全症 ~超音波検査~
2012年05月25日 (金) | 編集 |
こちらは、心臓病を疑うということで来院されたワンちゃんの超音波検査の画像です。




20120525tah 01


心臓には上下左右に4つの部屋があり、それぞれ右心房(RA)、右心室(RV)、左心房(LA)、左心室(LV)と名前がついています。



正常な心臓では、左心房(LA)と右心房(RA)の大きさというのは、ほぼ同程度の大きさなのですが・・・



上の画像を見ていただくと、右心房(RA)にくらべて左心房(LA)が倍以上に大きくなっています。



それを顕著にあらわすのが、矢印部分の心房中隔(左右の心房を隔てる壁)の位置。



点線部分が本来の心房中隔壁の位置なのですが、極端に右心房(RA)側に倒れてしまっています。



これは、拡大した左心房(LA)に押されて位置が変位してしまったのです。




「左心房拡大」という状況なのですが・・・




なぜこうなってしまったかというと・・・





「僧帽弁」と呼ばれる、左心房(LA)と左心室(LV)の間の血液の流れを制御する「弁」の閉鎖不全が原因です。





20120525tah03.jpg
僧帽弁がうまく閉まらず(黄色い丸の部分に隙間が開いてしまっています)、
血液が左心室から左心房に逆流する様子。




高齢犬では、「僧帽弁」が変形・変質することで、閉鎖不全が発生し、血液の流れを正常に制御することができなくなってしまうことがあります。




この状態を「僧帽弁閉鎖不全症」と呼びます。
(先天的な心奇形で発症する場合もあります)





「僧帽弁閉鎖不全症」では、初期の段階では、ほとんど無症状で、飼い主様が気がつくことはほとんどありません。



飼い主様が気がつくような異常、「咳」「運動するとすぐに疲れる」「元気・食欲がない」といった症状が出る頃には、かなり病気は進行してしまっていることがほとんどです。




高齢犬の20~30%近くで発生がみられるとも言われるほど多い心臓病ですので、定期的な検診で早期発見に努めることが大切です。




僧帽弁閉鎖不全症では、初期の段階から特徴的な「心雑音」が聴取されることがほとんどですので、一般的な身体検査で十分に発見可能であります。




聴診で「心雑音」が聴取され、「僧帽弁閉鎖不全症」が疑われた場合は、最低でも心電図・レントゲンをおこないます。



さらに、心臓超音波検査を行うことができれば、より正確に心不全の程度を把握することができるため、病気の進行状況に合わせた適切な治療計画を立てることができます。



つづく・・・

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こちらは、心臓病を疑うということで来院されたワンちゃんの超音波検査の画像です。心臓には上下左右に4つの部屋があり、それぞれ右心房(RA)、右心室(RV)、左心房(LA)...
2012/05/26(土) 04:43:05 | まとめwoネタ速neo