町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
停留睾丸
2012年05月22日 (火) | 編集 |
こちらは、先日去勢手術をおこなったワンちゃんの、「手術前」の写真です。







20120522tah.jpg





どこかおかしなところがあるのですが・・・わかりますか??







正解は・・・






手術「前」なのに、本来あるべきところに睾丸が見当たりません。




ペッタンコになった陰のう(袋)だけが確認されます。







中身はどこにいったかというと・・・








20120522tah (2)




ここにありました。



おちんちんの両サイドにぽっこりと盛り上がった部分があるのがお分かりいただけますでしょうか?





「停留睾丸」もしくは「陰睾」という先天性の疾患です。




睾丸というのは、胎児期には腹腔内にあるのですが、胎児の成長とともに陰のう(袋)に移動してくるものです。





それが、正常に移動せず、成犬になっても陰のう内に降りてこないことを「停留睾丸」「陰睾」と呼ぶのです。



今回の症例では、陰のう(袋)まであと一息のところまで来ていましたが、症例によっては完全にお腹の中に睾丸が残ってしまうこともあります。




腹腔内に残った睾丸は、正常な睾丸の10~20倍もガン化しやすいというデータもあります。




「停留睾丸」は遺伝すると考えられていますので、いずれにせよ去勢手術が勧められます。




ところで、この「停留睾丸」ですが、今回の症例のように比較的簡単に睾丸の位置を確認できるケースもあれば、触診ではまったく睾丸の位置がわからない場合もあります。



その場合は腹腔内に睾丸が停留している可能性が高いのですが、中には小さく発達の悪い睾丸が陰茎近くの脂肪に埋もれるように存在しており、触診で確認が困難なケースもあります。



こういったケースでは、「触診で探して見つからないから」とお腹の中を開けても見つからず、結局「どこにあるかわかりません」なんてことになりかねません。




当院では、そういったことを防ぐために、睾丸の位置が触診で正確に確認できない場合は、超音波検査機で確認をとるようにしています。


町田市 谷口動物病院