町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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乳腺腫瘍
2012年03月22日 (木) | 編集 |
今月の初めごろに手術をしたワンちゃんなのですが・・・


20120322.jpg


特におかしいところはないように見えますが・・・





実は・・・




201203221.jpg

黄色○で囲ったところに腫瘍があります。
黒い線は切除予定ライン。右側の、四角く囲った部分にも1cm程度のしこりがあります。


これだけ大きくても、毛に隠れているために見た目だけではわかりません。


こちらのワンちゃんは、2月末に「耳が痒いみたい・・・」ということで来院されたのですが、その際の身体検査でこの腫瘍が見つかりました。



こんなに大きな腫瘍ですが、飼い主様は全く気がつかれていませんでした。


こちらのワンちゃん、最後に当院で診察させていただいたのが4か月ほど前になります。


その時には、まったく異常はありませんでしたので、それから4か月の間にここまで大きくなったということです。



さらに心配なのが、1月にトリミングショップに行かれたそうなのですが、その時にも特に何も言われなかったそうです。



ということは、たった1~2か月のうちにここまで大きくなったということか?



乳腺腫瘍は、女の子のワンちゃんではもっとも一般的な腫瘍です。


教科書的には、悪性(つまり乳がん)と良性の乳腺腫の確率は50%と言われています。


良性か悪性かを正確に判断するには、切除した腫瘍組織を顕微鏡で調べる必要があります。


今回のワンちゃんでは、見た目にも大きな腫瘍と、1cm程度の小さな腫瘍と2個の腫瘍がありましたので、確立で言えばどっちかは悪性ということになります。


さらに言えば、4か月程度で急速に大きくなったということは、やはり悪性の疑いが強くなりますので、積極的な切除をおこなうことになりました。


乳腺腫瘍の切除には、腫瘍部分だけを部分的に切除する方法や、腫瘍周辺の乳腺を切除する方法(右上半分、右下半分だけなど)、片側の乳腺すべて切除する方法など、腫瘍の状況に応じて術式を選択します。


今回は、腫瘍のある右側の乳腺すべてを切除する術式になりました。


20120322(3).jpg


手術翌日の様子。


鎮痛剤などで痛みの管理をしっかりとしておけば、これだけ大きな手術でも翌日から元気にご飯を食べて、散歩にも行けるくらいです。


こちらのワンちゃんでは、術中の出血が想定よりも多くなったため、6日間の入院となりましたが、経過が良ければ3~4日で退院することもあります。


201203225.jpg


切除した乳腺は、専門の検査所に送って、詳しく調べてもらいます。



今回のワンちゃんのように、お腹側にできた腫瘍というのは、飼い主様が気がつきにくく、早期発見が難しいことがほとんどです。


普段から、頭や背中を撫でるだけでなく、意識してお腹の内側や、女の子(特に避妊をしていない)であればおっぱいの部分などを注意して触っておくことが大切です。