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町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
本日のわんにゃんドック
2009年03月20日 (金) | 編集 |
2009/03/20

ミニチュア・ダックスのみみ君。8歳になる男の子です。
勤務医時代から診せていただいているワンちゃんです。

みみ君

実は、昨夜診療が終わってから電話があって、急患でいらした症例です。
ケイレン発作のような症状が出たとのことでした。

昨夜、来院された時はすでに症状は消えて落ち着いていました。
ケイレン? ということで、てんかん・脳腫瘍・内臓疾患・痛み(痛みによって硬直・ふるえが生じる)などを考えましたが、一般的な身体検査では異常が見当たりませんでした。

通常、発作が出たにもかかわらず、明らかな身体的異常が認められない場合は「てんかん」を疑います。

「てんかん」というのは生まれつき脳の機能異常があり、発作などの神経症状を示すことです。
200頭に1頭くらいの割合で発生するというデータもあり、実は割と見かける疾患でもあります。

今回もその可能性を考え、このまま様子を見てもよいかとも考えました(通常、てんかんは一度起きただけでは治療はおこないません)。

しかし、てんかんで発作・ケイレンを起こすにはちょっと年齢が合わないようです。
てんかんは生まれつきの脳の機能異常なので生後6か月?3歳くらいまでに初めての症状が出ることが多いようです。

飼主様もこのまま様子見るよりは、健康診断もかねての精査を希望されたのでわんにゃんドックをおこなうことになりました。

一晩明けて来院したみみ君。
特に朝までに変わったことはなかったとのこと。

さっそく検査をすすめると、血液検査で低血糖が認められました。
その他の検査では特に異常はありませんでした。

実は低血糖でもケイレンや発作がおこります。

中?高齢のワンちゃんで低血糖を起こす病気に「アジソン病」という病気があります。

比較的まれな疾患ですが、副腎皮質ホルモンのバランスが崩れることで(ホルモンが不足する)発症する病気です。

過去に3?4例経験したことがあるのですが、そのうちの一頭はチワワちゃんで、突然の意識不明・ケイレン発作でかつぎこまれた症例でした。

その子も低血糖をおこしていました。

この「アジソン病」はあまりはっきりした症状が出ないことが多く、なんとなく元気がない・食欲がないといった具合です。
しかし、急性に症状がでたときにケイレン発作やショック症状をおこして命にかかわることがある病気ですので油断はできません。
ある程度の年齢のワンちゃんでなんとなく調子が悪いという時には、早めに血液検査などでさぐりをいれたほうが良い病気です。

「アジソン病」の確定診断には特殊なホルモン検査が必要になります。

みみ君も後日改めてホルモン検査を受けていただくことになりました。