町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
乳歯遺残と歯周病 ①
2012年02月17日 (金) | 編集 |
ようやく3歳になったばかりのトイプードルちゃんのお口の様子。



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犬歯のところに乳歯が残ってしまい、その周辺に重度の歯石の付着と、歯周病が発生しています。


犬歯の後ろ側の細長いのが乳歯。


その他の歯も、3歳にしてはずいぶんと歯石が付着し、歯周病が進行してしまっています。


こちらのワンちゃん、生後1年になる前に乳歯の抜け残りを近所の獣医さんに指摘されており、早めの抜歯を勧められていたそうです。

ただ、ちょうどその頃にお子様が生まれるなど、出産・育児が重なってしまい、ワンちゃんの事がどうしても後回しになってしまっていたそうです。

そうこうするうちに、たった3年でこの状態。


正常な子犬は、生後2カ月程度で乳歯が生えそろい、続いて、生後8カ月程度までにすべて永久歯に生え換わります。


今までも何度もお話してきましたが、トイプードルやダックス、ヨーキーなどの小型犬種では、永久歯への生え換わりが上手くいかずに、乳歯が残ってしまうトラブルが頻発します。

過去の症例①
過去の症例②


乳歯が残ってしまうと、正常な永久歯の歯並びが崩れてしまったり、永久歯と乳歯の間の隙間に汚れが溜まりやすくなったりと、歯周病になりやすくなります。


今回の症例も、まさに、永久歯と乳歯の間に大量の歯石と食べかすが付着し、歯周病が発生しています。
永久歯の歯並びも崩れてしまい、犬歯と切歯(前歯)が接触してしまっています。


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この接触した歯の隙間にも汚れが溜まりやすくなってしまいます。



今回、歯石のクリーニングと、抜け残った乳歯の抜歯処置をおこなうことになったのですが、ここまで歯周病がひどいと、最悪の場合、永久歯も抜かなければいけないかもしれません。


それについては、全身麻酔をかけた状態で、一度歯石をクリーニングし、それぞれの永久歯へのダメージを詳しく確認する必要があります。


永久歯へのダメージが最小限であれば、クリーニングと乳歯の抜歯だけで済みますが、歯周病が永久歯の根っこの部分まで進行しているようだと、永久歯も抜歯しなければいけなくなるのです。

つづく・・・

町田市 谷口動物病院