町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
トイ・プードルの乳歯抜歯
2012年01月27日 (金) | 編集 |
今までにも何回かとりあげてきた、乳歯遺残の症例。
こちらは、昨年末におこなったトイプードルの症例。

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本来なら乳歯がすべて抜け落ちていなければならない月齢(8~10か月ごろ)なっても、乳歯が残ってしまった状態です。


特に、丸で囲った部分は、永久歯と乳歯の間に汚れが挟まってしまい、これを放置すると、急速に歯周病が進行してしまいます。


アゴの骨格の問題でしょうが、小型犬(チワワ・ヨーキー・プードル・ダックスなど)に多くみられます。


歯並びの悪化や、乳歯と永久歯の間に汚れが溜まるなどして、通常よりも歯周病が進行しやすくなるため、できる限り早く抜いてしまうほうが良いです。


通常は、避妊手術・去勢手術のタイミングと合わせておこないます。


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犬歯の部分は、乳歯といえども歯根が非常に深く、頑丈なため、強引に抜こうとするとアゴの骨を痛めたり、途中で折れてしまって根っこが残ったりとトラブルが起きやすくなります。

そこで・・・

歯肉をメスで開き、歯槽骨(アゴの骨の一部)を削る「外科的抜歯」をおこないます。


ピンセットでつまんでいるのが、切り開いてめくりあげた歯肉。めくりあげた下に見えているのが歯槽骨と言って、歯を支える骨の部分。


これをドリルで削って、犬歯の根っこを支える骨の一部を除去することで、抜歯が容易になります。


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抜歯が終わった後は、めくり上げていた歯肉をきちんと縫い合わせてあげます。


髪の毛よりも細いような糸を使うので、ご飯を食べたりするのにもほとんど違和感もないようです。


2週間くらいは固いものを齧らないほうが良いですが、削った骨も1~2か月で修復されますし、あとで見ても傷口はまったくわからないくらいになります。


前述したように、小型犬に非常に多い乳歯遺残。


歯並びの狂った永久歯が他の歯にぶつかってしまったり、歯茎を傷つけてしまうことも。


そうなっては大変ですから、成長期の小型犬の飼い主様には、こまめにお口の観察をおこなっていただきたいと思います。

乳歯遺残は、大抵が永久歯(乳歯に比べると太くてしっかりとした歯)の外側に生えてきます。

一枚目の写真のように、歯が2本重なるようにして生えている部分がないか良く観察していただき、怪しいと感じたらお早めに獣医師にご相談くださいね。