町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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重度の歯肉炎? それとも・・・?
2012年01月06日 (金) | 編集 |
先日診察した猫ちゃんのお口の中。



20120106.jpg


下顎の奥歯の内側、下の付け根のところに赤い盛り上がりが見えます。



このような症例で考えなければならないのが・・・


「慢性的な歯肉炎・口内炎によって腫れあがっただけなのか?」


「それとも、悪性腫瘍か?」



ということです。



このネコちゃんは、写真からもわかるように、奥歯に茶色く歯石が付着して、歯周病をおこしています。


この歯周病のせいで、周辺組織まで腫れあがってしまうことも考えられます。


ただ、ここまで明らかに盛り上がっている状態というのは、悪性腫瘍を疑いたくなります。


腫瘍か、そうでないのかを調べるには、この部位の組織を切除し、専門の検査所に送る必要があります。


このネコちゃんの場合は、保護されたノラ猫ちゃんであるということと、このほかにも様々な体調不良を抱えているので、この問題については後回しになってしまっています。


今までにも何度かとりあげたことがありますが、口の中の腫瘍というのは、悪性であることが多く、なおかつ飼い主様が気が付きにくい部分で、治療が難しいことがほとんどです。


口の中の腫瘍は、初期の段階ではほとんど症状はありません。


「ヨダレが出る」「口が臭い」「ご飯を食べにくそうにしている」といった飼い主様が見てわかるような症状が出た時には、かなり進行してしまっていることがほとんど。



悪性腫瘍の場合は、取り残しを防ぐために、明らかな腫瘍部分+周辺の正常部分2~3cm程度をごっそりと取り除く必要があるのですが・・・


お口の中でこれをやろうとすると、下顎の骨半分取り除くとか、上顎の骨半分取り除くといったような手術になってしまいます。


そのため、腫瘍を取り除けたとしても、顔面が大きく変形することになりますし、そこまでやったとしても切除しきれないこともすくなくありません。


日ごろから、お口の中を観察する習慣を持っていただくことが大切です。


歯磨きをする習慣があると、自然とお口の中を観察することになりますので、早期発見に大きく役立ちますよ!