町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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タオルの齧りすぎ? 重度の歯周炎 ②
2011年12月17日 (土) | 編集 |
さて、重度の下顎切歯(前歯)の歯周炎のワンちゃん。


抜歯したはいいけど、抜いた所にぽっかりと大穴があいています。


20111216 (2)


このままでも、上手くいけば歯肉が盛り上がって再生する可能性はあります。


ただ、上手く再生するまでに、この部分に食べかすなどが詰まってしまうと、ますます歯肉炎が悪化してしまい、せっかく残した犬歯までダメになってしまう危険性も大きい。



そこで、できればこの穴を塞いであげたいところ。


このまま単純に縫い合わせて閉じることができれば一番良いのですが、このワンちゃんではすでに歯茎の肉の大部分が歯肉炎で壊死してしまって、縫い合わせるための「縫い代」が足りない状態。


そこで、歯茎の肉を一度切り開き、その下の邪魔になる骨などを削って、必要となる縫い代を確保します。


20111216 (3)


上の写真は、歯茎の肉を一度切り開いて、顎の骨をむき出しにした状態。銀色の器具で指示しているあたりが下顎の骨。


本来は、犬歯の部分まで骨がおおっていなければいけないのが、歯周炎がひどいため、骨の一部が壊死してしまい、隙間があいてしまっています。


この部分の骨を一部削り取り、歯茎の肉を整形して縫い代を稼ぎだします。


そうやって縫い合わせたのがこの状態 ↓




20111216 (4)


歯茎の色が黒っぽい部分があるので解りにくいかもしれませんが、綺麗に縫い閉じて、犬歯の周囲にあった隙間もなくなっています。


ところで、表題には「タオルの齧りすぎ?」とありますが・・・


どういうことかというと・・・


このワンちゃん、今年7歳になるダックスちゃんなのですが、下あごの前歯以外は軽く歯石が付いている程度で、それ程歯周病は進行していませんでした。


ですが、なぜか上下の切歯(前歯)だけが極端に歯周病が進行した状態。その中でも、特に今回ブログでとりあげたように下顎の切歯(前歯)がひどい状態。


なぜそうなったかというと、おそらく「タオルでの引っ張りっこ」が原因と思われます。


このワンちゃん、日常的な遊びとして、お母様との「タオルの引っ張りっこ」が大好きということ。


「タオルの引っ張りっこ」をやると、当然、前歯に強く負担がかかります。


牽引力による負担だけではなく、タオルの線維が歯の隙間に食い込むことによって、歯肉が痛んでいくものと思われます。


どうやら、それによって前歯だけに極端に歯周病が進行したようです。


このワンちゃんには「引っ張りっこ遊び禁止令」を発令することとなりました。