町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
産後の低カルシウム血症 ①
2011年12月02日 (金) | 編集 |
さて、予告から数日たってしまいましたが、産後の低カルシウム血症についてでございます。



「低カルシウム血症」とは、血液中のカルシウム濃度の低下によって発症するわけですが、副甲状腺(カルシウム濃度の調節をする臓器)の異常や腎不全などによって引き起こされます。。。。



。。。が、一番一般的で、急激に症状が現れるのが産後の低カルシウム血症です。



「子癇」とか「産褥テタニー」とも呼びます。



これは、出産後の授乳期に、急激に増加するカルシウム需要(母乳を産生するために)に体が対応できずに、カルシウム不足になってしまうことで発症します。



小型犬に多くみられます。



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体重3~4kg程度しかない体で、体重200~300gの赤ちゃんを何頭も面倒見なければならないので、その栄養的な負担は非常に大きなものです。


単純計算で人間に当てはめると、体重50kgの女性が4~5kgもある赤ちゃんを3人も4人も母乳で育てるようなものです。


出産後、はじめの数日は持ちこたえるのですが、1週間ほどして赤ちゃんが成長し、授乳量が急激に増えるころに症状が出ます。


で、どういった症状が出るかというと・・・




元気、食欲の喪失はもちろん、痙攣発作、発熱、パンティング(ハッ・ハッ・ハッと舌を出す呼吸)がみられます。


特に、産後の低カルシウム血症は症状の発症が急激なのが特徴。


朝まで普通にしていたのが、急に足腰が立たなくなり、ぶるぶると痙攣しはじめます。



カルシウムというと、一般的には骨の成長に関わるイメージが強いと思いますが、実は神経の伝達機能にも非常に大切な関わり思っています。


そのため、急激なカルシウムの低下で痙攣などの神経症状がみられるのです。



当然、緊急治療が必要な状態。


このような事態に陥った場合は、すぐに点滴をつなぎ、カルシウム剤を注射で投与しなければなりません。



続く・・・