町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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脳疾患
2011年11月07日 (月) | 編集 |
自覚症状を訴えることのできないワンちゃん・ネコちゃんの診療で、難しいと感じるのが脳神経疾患の早期発見。



人間で脳疾患というと、脳梗塞が真っ先に頭に思い浮かぶ方が多いかと思いますが、ワンちゃん・ネコちゃんで脳梗塞というのは今のところ一般的ではなく、脳腫瘍による脳神経疾患が多いように思います。




20110125
脳腫瘍


脳内に腫瘍ができると、徐々に大きさを増す腫瘍によって脳が圧迫され、それによって様々な神経症状が発現します。


たとえば、視覚障害・聴覚障害・めまい・頭痛・顔面神経の麻痺・手足のしびれや麻痺など・・・


これが、人間であれば初期のうちに自覚症状がでて病院に行くわけですが、ワンちゃん・ネコちゃんではそうもいきません。



ワンちゃん・ネコちゃんも、おそらく初期には軽いめまいや頭痛、手足のしびれのような違和感などを感じているはずですが、通常、そのような時期に飼い主様が症状を発見することは困難です。


おそらく我々獣医師が診察しても判別するのは困難でしょう。


たとえ、手足にしびれがあったとしても、普通どおりに動いていれば我々には異常なしと見えてしまいます。


「普通に動かせるけど少ししびれるんです」と言ってくれれば、そこから神経の異常を疑うことができるんですがね。


先日も、このような脳腫瘍を疑う症例で、早期発見の難しさを思い知らされたネコちゃんがいました。


一ヶ月くらい食欲不振が続くということで来院されたネコちゃん。


すでに、別の病院さんで血液検査などおこなったが、まったく異常が見つからないとのこと。



ですが、食欲がずっと回復せず、自宅でも常にベッドの下などの人眼につかないところに入り込み、御家族が触ろうとしても「ウーッ!」と唸るということ。



当院でも改めて血液検査・レントゲン・超音波検査など詳しく調べましたが、明らかな異常が見つかりませんでした。



唯一気になったのが、前足の動きが少し不自由そうなこと。


自宅では普通に歩いたり、高いところに飛び乗るようなことも多少はしているようでしたが、診察台などにのせた時に、少し前につんのめるような症状がありました。


ただ、この時点では長期の食欲不振による脱水症状や体力低下もありましたので、そのせいでふらついているのかな?という感じでした。


明らかな異常は見つからないものの、慢性的な脱水症状と栄養不良の状態でしたので、数日入院していただき、点滴治療と、鼻からチューブを入れて流動食の強制給餌をおこない、まずは体力を回復させて経過をみることにしました。


ところが、3~4日の集中的な治療で脱水症状・栄養状態が改善したにも関わらず、以前、食欲不振が続き、前足がつんのめるような症状も全く改善がありませんでした。


ここで、改めて脳神経の異常を疑い、検査をすることに・・・


つづく