町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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アナフィラキシーショック
2011年10月22日 (土) | 編集 |
ここ最近、スズメバチに刺されるというニュースを良くみるようです。



先日は福岡の中学生たちが集団で被害にあっていましたね。


ハチに刺されることで、ひどい場合には死亡してしまうケースもあるのですが、その死因のほとんどがアナフィラキシーショック。



アナフィラキシーショックというのは一種のアレルギー反応で、何らかのアレルギー物質に過剰に体が反応し、痒みやむくみ、ひどい場合は重度の低血圧や呼吸困難で命を落とすことがあります。



ハチに刺された場合は、ハチの毒に含まれる成分に対して反応をおこすのですが・・・



このアナフィラキシーショックはハチ毒に限ったものではありません。



薬物や食べ物など、アレルギー物質になり得るものすべてでおこる反応です。



なかでも、我々獣医師が日常で注意しなければならないのがワクチンによって発症するアナフィラキシーショックです。




20111022.jpg




ワクチンに含まれる添加剤などの成分がアレルギー物質として作用し、アナフィラキシーショックをおこすことがあります。



人間でもインフルエンザワクチンなどを打つ時に、アレルギーの有無を聞かれたり、注射後に体調を崩すことがありますというような文書にサインをしたりすると思います。


当院でもワクチン接種の際には、かならず文書でアナフィラキシーショックの危険性についてご説明し、過去にワクチン接種で何らかの異常をおこしたことがないか確認をしています。


ワクチンによるアナフィラキシーショックはそんなにしょっちゅうあることではないのですが、万が一発症した際に放置したり、治療が遅れると命に関わりますので、飼い主様にはしっかりと御説明をしなければいけない副作用の一つです。


私も、過去に何例か経験があるのですが、ほとんどの場合、適切な処置で問題なく回復します。



ただ、一例だけどうにも助けられなかった症例がありました。


狂犬病ワクチンを市の集合接種でうけたワンちゃんで、その帰り道にショック症状に。



重度の低血圧で命に関わる状態。即座に点滴をつなぎ集中治療をおこないました。



治療から数時間で一度状態が良くなり、飼い主様に「念のために一晩おあずかりして様子は見るけど、たぶん大丈夫でしょう」とお話しした2~30分後に再度急激に症状が悪化し、呼吸困難で亡くなってしまいました。


「なんとか助けられた」と思い、心配でずっと付き添われていた飼い主様と喜び合った直後の事だったので、何とも悔しい思いと、アナフィラキシーショックの怖さ、助けられなかった無力感を強く感じた症例でした。