町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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下痢が一カ月も続く・・・
2011年10月18日 (火) | 編集 |
一ヶ月くらい前から下痢が続くということで来院されたネコちゃん。




治療は受けてきたものの、一向に改善しないとのことで当院にいらっしゃいました。




元気や食欲は問題ない様子ですが、抗生剤の投与や食事療法をおこなっても改善しないとのこと。




すでに何度か検査・治療を受けているということでしたから、一から慎重に調べていかなければならないな~と思いながら診療へ・・・



てこずるかなと思いきや・・・




身体検査を始めてすぐに原因と思われるものを発見。





右の腎臓に近い位置に大きな腫瘍がありました。



腸の一部か、腸管膜リンパ節が腫瘍化したか?



それとも腎臓腫瘍か?




いずれにせよ、この腫瘍が消化管を圧迫、もしくは消化管自体が腫瘍化したことで消化不良をおこし、下痢が続いているものと思われます。




触診してすぐにわかる大きさ。テニスボールくらい。
体重4kgそこそこのネコちゃんのお腹の中にテニスボール一個分の腫瘍ですから、かなり大きなものです。



触診を続けながら、飼い主様にどうお話ししようか頭を整理します。




今まで下痢の治療をしていたのに、いきなり腫瘍の話となればさぞ驚かれるはずです。




糞便検査など一通りの結果をお伝えした後に、腹腔内に腫瘍と思われるしこりがあることを御説明。



おそらく、これが下痢の原因であることをお伝えし、正確な病状把握のため血液検査やレントゲン撮影、超音波検査の必要性を御説明。


日を改めての精密検査とさせていただきました。



・・・で、その超音波画像がこちら。



20111018.jpg



中央の黒っぽい部分すべてが腫瘍部分。


横約72mm、縦約40mmの巨大な腫瘍。



その中央部に左から右に白っぽいラインが走っていますが、これは小腸。



どうやら、小腸そのものが腫瘍化したか、もしくは小腸付近のリンパ節が腫瘍化し小腸を巻き込んでいる様子。



このように小腸に腫瘍が発生した場合、もっとも一般的なのが「リンパ腫」という種類の悪性腫瘍。



つまり、「ガン」ということになります。



正確な診断を下すにはもう少し詳しい検査が必要ですが、とりあえず下痢の原因ははっきりしました。




抗生剤や食事療法で治るわけがありません。




このように、消化管に腫瘍ができることは、中高齢のネコちゃんには割と良くあります。



「なんとなく吐き気が続く」、「なんとなく食欲がない」、「なんとなく下痢が続く」というような症例を診療をする際には、こういった腫瘍が原因になっていることもありますので、注意深い触診を忘れてはいけません。