町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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ネコの遺伝性腎疾患 ③
2011年10月03日 (月) | 編集 |
さて、「ネコの遺伝性腎疾患」の続きです。



診断方法として、一般的で簡単にできるのが超音波検査。


早ければ生後1~2か月の時点で小さな「のう胞」が観察されはじめます。

その後、「のう胞」は徐々に数と大きさを増していき、生後10か月以上になると90%以上の確立で診断ができるといわれています。


20111003.jpg
初期の多発性のう胞腎。丸で囲んだ部分が「のう胞」。



また、別の方法として「遺伝子診断」という方法があります。

「多発性のう胞腎」は遺伝性の疾患ですので、遺伝子検査をおこなうことで、そのネコちゃんが「多発性のう胞腎」になってしまう遺伝子を持っているか調べることができます。

この方法であれば、超音波検査でははっきりしないような段階の症例でも診断可能になります。


「多発性のう胞腎」のリスクの高い猫種(ペルシャ系、アメリカンショートヘア等)のブリーダーさんに勧められる方法です。


遺伝子に問題があるネコちゃん、超音波で「のう胞」が確認されたネコちゃんは繁殖に使用しないことが大切です。


というか、高リスク種のネコちゃんを繁殖する場合は、事前に超音波か遺伝子検査をおこなっておくことが、この疾患を増やさないための最重要ポイントです



現在のところ、「多発性のう胞腎」には治療法が存在しません。


「のう胞」が見つかったら、注意深く経過を観察し、「慢性腎不全」としての症状が発現したネコには、「慢性腎不全」としての対処療法をおこなうしかないのが現状です。


これも、本格的な「慢性腎不全」の症状が出てから治療を始めるよりも、注意深い経過観察で早め早めに腎機能の低下を確認し、治療を開始することで延命効果が期待できますの。


高リスク種のネコちゃんを飼育されている飼い主様には、なるべく早めに超音波検査を受けていただくことをお勧めいたします。