町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
  • 07«
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30
  • 31
  • »09
歯肉炎治療
2011年09月26日 (月) | 編集 |
先日わんにゃんドックに来てくれたノラちゃん



実は、一番の目的は歯肉炎の治療でした。



20110926.jpg


一見するときれいな状態なのですが、奥歯に歯石が付着し、その周辺が歯肉炎で真っ赤になっています。

痛みどめや、消炎剤で一時的に症状を紛らわすことは可能ですが、根本的な治療をおこなおうとすると、全身麻酔下での歯石クリーニングと歯肉炎治療が必要です。

そのため、麻酔前の検診も兼ねて、わんにゃんドックをご希望いただいたのでした。



「大人しいネコちゃんなら、麻酔をかけずに治療できるのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、しっかりとした治療をおこなうためには、歯と歯茎の隙間(歯周ポケット)の処置や、歯の裏側(舌側)の処置が欠かせません。


麻酔をかけずに、ほっぺた側だけ処置をすることは、目に見える部分だけを綺麗にするだけの姑息的な治療法ですので、私はできる限り全身麻酔下での処置をお勧めしています。



さて、今回の歯肉炎ですが、普通の飼い主さんならまず気付かないレベル。


ノラちゃんの場合は、食事の際に固いドライフードを嫌がるというわずかな変化を、飼い主様が見逃さなかったため、早期発見に至りました。


今までも何度もお話してきましたが、ワンちゃん・ネコちゃんは自分自身でお口の痛みを訴えることができないため、どうしても発見が遅れ、治療が後手にまわりがちです。


動物にとって、口が痛くて食べれないというのは致命的です。
そのため、ちょっとやそっとの歯周病・口内炎は我慢してしまうので、明らかな食欲不振や痛みが出た頃にはかなり重症になっていることがほとんどです。


今回のように、比較的早い段階で、飼い主様から積極的に治療の御依頼があるというのは珍しいケース。


ほとんどの飼い主様は、こちらから治療を御提案しても、「まだ元気だし、食欲もあるから様子を見ます」とおっしゃいます。


やはり、治療に全身麻酔が必要なため、どうしてもふみきりにくいのでしょう。


治療費も、麻酔が必要になる以上、人間の歯の治療に比べて高額になってしまいますからね。


ですが、ネコちゃん・ワンちゃんの事を一番に考えれば、やっぱり早期にしっかりとした治療をおこなうことが、結果的には一番負担が少ないのです。(治療費の面でも・・・)


20110926 (2)
歯石を除去し、歯肉炎治療を実施。


今回のノラちゃんも、もしこの段階で治療をせず、数カ月から数年様子を見たとしたら、おそらく奥歯を抜かなければならないような歯周病に発展していたでしょう。


今回のように、早い段階で思い切って処置を受けていただけるというのは、飼いネコちゃんに対する飼い主様の責任と愛情が感じ取れて我々にとっても大変うれしいことなのです。