町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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心房中隔欠損 ①
2011年04月08日 (金) | 編集 |
今日は、「心房中隔欠損症」の症例について。



先日、左右の「心室」を隔てる心室中隔に穴があいている「心室中隔欠損症」の症例を御紹介しましたが、今日ご紹介するのは、左右の「心房」を隔てる「心房中隔」に穴があいている症例です。



2011IAS.jpg


この絵では、肺動脈と大動脈の影になっていて見えませんが、点線で示しました。
ここが「心房中隔壁」。



ここに、生まれつき穴があいているのが「心房中隔欠損症」。




2011ASD.jpg


超音波の画像は、心臓を横に倒した角度になってますので、下側にLA(左心房)、上にRA(右心房)となっています。


その間を隔てる、心房中隔に2mm弱の穴が開いており、そこから左心房→右心房へと血液が流れ込んでいる様子がわかります。



「心房中隔欠損症」は穴の大きさがちいさければ、特に症状などなく、普通に一生を全うすることも少なくありません。


穴が大きいと、大量の血液が左心系から右心系に流れ込むことになり、右心系~肺血管に負担をかけることで、心不全を発症することもあります。



ところで、先日の「心室中隔欠損症」にしても、この「心房中隔欠損症」にしても、「心臓に穴があく」と言っていますが、厳密に言うと、「穴があく」のではなく「穴がふさがらない」のです。



どういうことかというと・・・



心臓というのは、初めから4つの部屋に分かれた状態で出来上がるわけではありません。



心臓は、はじめは1本の筒状の血管としてはじまります。



それが胎児の成長過程で、ねじれたりひっくりかえったり、くびれたりとダイナミックに形を変えて、いつの間にやら4つの部屋と、4つの弁と、多数の血管を備えた複雑な臓器に発展していくのです。




心房も、心室も、もともとは一つなのですが、成長過程で左右に隔てる隔壁が徐々に出来上がってきます。

2011発生


絵のように、上下から隔壁が伸びてきて心房・心室を左右に隔てるのです。


この隔壁がうまくふさがらないまま生まれてくると、「心房中隔欠損症」や「心室中隔欠損症」になるわけです。


つづく・・・