町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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心雑音 ③
2011年03月31日 (木) | 編集 |
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さて、前回・前々回と心雑音についてつらつらと書きましたが・・・


今日は、実際の症例の超音波画像を御紹介します。






心雑音の症例で、もっとも多いのが「僧帽弁閉鎖不全症」による「逆流性の雑音」です。

20110304逆流速

前々回にご説明しましたが、普段、我々が耳にしている心臓の音は、心臓内の弁が閉まる時の振動を「心音」として聞き取っています。

心臓内を流れる血液は、とてもスムーズに流れているので、血液が流れる音というのは通常の聴診では聞き取れません。

ただし、逆流などが生じて、血流に乱れが生じると、「雑音」として聞き取ることができます。

「ボワー・ボワー」という感じの音です。







次の症例。

こちらは、先天的な心臓の血管異常の症例。

「肺動脈狭窄症」という先天的な心奇形。
ワンちゃんの心奇形では一般的ですが、この症例は非常に珍しいネコちゃんの「肺動脈狭窄症」です。

2011 PS

⇔で示していますが、血管の太さが途中から急激に細くなっています。

この狭くなった部分を、血液が無理やりに押しとおるので、その時に乱流が生じて「駆出性の雑音」が発生します。

「ズワッ・ズワッ」という、いかにも無理やり血液が流れるような感じの音。





最後に、「心室中隔欠損症」という、こちらも先天的な心奇形。


20110331VSD.jpg

左右の心室を隔てる壁に穴があいてしまっています。

写真左側が「心室中隔欠損症」の症例の超音波画像。⇔の部分が隔壁に開いた穴です。
右の正常画像と比べると、ぽっかりと大きな穴があいているのがわかると思います。

心臓の内部に穴があいてしまっているので、心臓内の血液の流れが大きく変わってしまいます。

それによって、単純に「逆流性」「駆出性」と分類しづらい、複雑な心雑音が発生していました

ズボワー・ズボワー
という感じ。



一口に「心雑音」といっても、多種多様な疾患があるのです。