町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
下顎間結合の分離
2010年11月15日 (月) | 編集 |
先日保護されたネコちゃん、いまだ飼い主様が見つかっていないようで心配です

先日も書きましたが、このネコちゃんは下顎に怪我を負っています

下顎間結合の分離

下顎の両側の牙の高さがずれているのがお分かりいただけますでしょうか?

下顎の骨というのは、ちょうど下の前歯のならんでる部分の真ん中で、左右の骨が結合するような構造になっています。

この結合部分が分離してしまったため、左右の顎の骨がずれてしまっています。

下顎間結合の分離 (2)

左右から伸びる下顎の骨が、本来は真中で結合するのですが、囲みの部分に隙間があいているのがお分かりいただけますか?

落下事故や交通事故で頭部に衝撃を負ったネコちゃんでは、このように下顎間結合が分離することがよくあります。

逆に、ここが真っ先に分離してくれることで、もっと重要な顎の付け根の関節などに衝撃が及ばないようになっているのです。

顎の付け根の関節が骨折してしまった場合、かなり複雑な外科手術が必要になりますが、下顎間結合の分離だけであれば、ワイヤーで簡単に結ぶだけで済みますし、場合によっては手術なしでも自然に治ることもあります(顎がずれたままくっついてしまうことがほとんどですが・・・)

今回のネコちゃんは、顎以外に外傷の様子は全くありませんので、交通事故よりはマンションのベランダなどからの落下事故が疑われます。

おそらく、マンションなどで飼われていたネコちゃんが、朝ごはんを食べた後に誤ってベランダなどから転落し、そのままうろついていたところを保護されたのだと想像します。

爪もきれいに切られており、毛並みもとてもきれいにされていたので、お家の中で大切に飼われていた子だと思うのですが・・・