2010年11月11日 (木) | 編集 |
先日はワンちゃんの心臓病をとり上げましたが、今回はネコちゃんの心臓病です。
ある日突然、嘔吐し、その後から急に元気・食欲がなくなり、後ろ足がふらつくようになったということで来院された症例です。
身体検査の所見から、「肥大型心筋症」と呼ばれる心臓病を疑い、検査をおこないました。
「肥大型心筋症」は、左心室や心室中隔の筋肉の厚みが分厚くなるのが特徴で、超音波検査で診断します。
今のところ、ハッキリとした原因はわかっていませんが、生まれつきの心筋のタンパク構造の異常が疑われております。
超音波検査機の計測機能を使用して、心臓の筋肉の厚みを測定します。
正常では、ネコちゃんの心筋の厚みは6?8mm以下とされていますが、今回のネコちゃんは「心室中隔」の厚みが9mmを超えており、「肥大型心筋症」が強く疑われます。
「肥大型心筋症」では、心筋が分厚くなることで心臓の動きが阻害され、心不全におちいります。
また、この病気の特徴的な症状の一つに、「突然発生する後ろ足の麻痺」という症状があります。
この後ろ足の麻痺は、心臓内に発生した血栓(血の塊)によって、後ろ足につながる動脈が閉塞することで発症します。
この症状はある日突然起こることが特徴で、今回のように直前までまったく普通にしていたのに、急に後ろ足が麻痺して具合が悪くなる恐ろしい症状です。
最悪の場合は数日で死に至ることもあります。
今回の症例では幸い、血管の閉塞がすぐに解除されたようで、一時的な麻痺ですんだようですが、今後も注意深い経過観察が必要です。
早期発見の難しい病気で、症状が出た時には致命的になることも多い病気ですから、定期的な健康診断(心電図やレントゲンを含めた)が重要になってきます。
そういえばこの「肥大型心筋症」は、私が心臓病に興味を持つきっかけになった病気でもあります。
学生時代の大学病院研修の際に、担当した症例がこの「肥大型心筋症」のネコちゃんでした。
研修最終日に症例報告会があったのですが、そのために色々と勉強したのが心臓病に興味を持ったきっかけの一つかもしれません。
ある日突然、嘔吐し、その後から急に元気・食欲がなくなり、後ろ足がふらつくようになったということで来院された症例です。
身体検査の所見から、「肥大型心筋症」と呼ばれる心臓病を疑い、検査をおこないました。
「肥大型心筋症」は、左心室や心室中隔の筋肉の厚みが分厚くなるのが特徴で、超音波検査で診断します。
今のところ、ハッキリとした原因はわかっていませんが、生まれつきの心筋のタンパク構造の異常が疑われております。
超音波検査機の計測機能を使用して、心臓の筋肉の厚みを測定します。
正常では、ネコちゃんの心筋の厚みは6?8mm以下とされていますが、今回のネコちゃんは「心室中隔」の厚みが9mmを超えており、「肥大型心筋症」が強く疑われます。
「肥大型心筋症」では、心筋が分厚くなることで心臓の動きが阻害され、心不全におちいります。
また、この病気の特徴的な症状の一つに、「突然発生する後ろ足の麻痺」という症状があります。
この後ろ足の麻痺は、心臓内に発生した血栓(血の塊)によって、後ろ足につながる動脈が閉塞することで発症します。
この症状はある日突然起こることが特徴で、今回のように直前までまったく普通にしていたのに、急に後ろ足が麻痺して具合が悪くなる恐ろしい症状です。
最悪の場合は数日で死に至ることもあります。
今回の症例では幸い、血管の閉塞がすぐに解除されたようで、一時的な麻痺ですんだようですが、今後も注意深い経過観察が必要です。
早期発見の難しい病気で、症状が出た時には致命的になることも多い病気ですから、定期的な健康診断(心電図やレントゲンを含めた)が重要になってきます。
そういえばこの「肥大型心筋症」は、私が心臓病に興味を持つきっかけになった病気でもあります。
学生時代の大学病院研修の際に、担当した症例がこの「肥大型心筋症」のネコちゃんでした。
研修最終日に症例報告会があったのですが、そのために色々と勉強したのが心臓病に興味を持ったきっかけの一つかもしれません。
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