町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
膝蓋骨脱臼②
2010年10月25日 (月) | 編集 |
さて、なぜ膝蓋骨脱臼が発生するのか・・・

脱臼と正常

膝蓋骨脱臼には、膝蓋骨(ひざの皿)が内側に脱臼する「内方脱臼」と、外側に脱臼する「外方脱臼」があるのですが、ここでは「内方脱臼」のみを取り上げます。

膝蓋骨の「内方脱臼」は小型犬に多く発症するといわれています。
脱臼には「外傷性」と「先天性」があるのですが、小型犬の多くが「先天性」、つまり遺伝的な関節の問題で発症していると考えられています。

生まれつき、もしくは成長過程の中で骨や筋肉、靱帯などにゆがみが生じ、その歪みが最終的に膝の皿を脱臼させることになります。

つまり膝蓋骨の脱臼は、生まれつきの筋・骨格のゆがみの結果であって、そもそもの問題は遺伝的な筋・骨格の発育の問題なのです。(先天性の脱臼の場合)

重度な症例ほど骨格のゆがみは大きくなり、初めにご紹介した症例のように後ろ足全体がS字を描くように歪んでしまうこともあります。

骨格のゆがみ

最近の人気犬種である、トイプードルやチワワ、ヨークシャーテリアなど多くの小型犬に発症がみられ、ある研究では小型犬・超小型犬の50%以上に脱臼が認められたとされています。

私の感覚でも、小型犬・超小型犬では半分もしくは半分以上に脱臼が認められると感じています。

その多くがグレード1?2程度で、症状としては軽いものですので、特別な治療が必要になることは少ないですが・・・

本来は10?20kg程度ある犬の体格を、人間の都合で小型犬・超小型犬という体格に繁殖させていく中で、やはり骨格・関節の問題が起きやすくなってしまうのでしょうね・・・

では、膝蓋骨脱臼の治療や対策については、また次回に続きます・・・