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町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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心不全とICU装置
2010年10月19日 (火) | 編集 |
当院の入院設備の要であるICU装置です。

ICU

温度・湿度はもちろん、室内の酸素濃度まで調節できる優れモノです

操作パネル

通常の入院治療でも活躍する装置なのですが、この装置が本領を発揮するのは心不全で呼吸困難をおこした症例の集中管理です。

心不全の症例では、肺水腫といって、肺の中に水分が染み出してしまう症状を伴うことが多く、呼吸困難をおこすことがあります。

その場合、心不全の治療をしつつ、高濃度酸素治療で呼吸困難を改善しなければなりません。

通常のケージの扉を密閉し、そこに酸素のホースを突っ込んで簡易酸素室とすることもできるのですが、その方法ではケージ内の湿度や温度が上がりすぎてしまいます。

ワンちゃん・ネコちゃんは体温が上昇した場合、呼吸回数を増やすことで体温調節をおこないます。

高温高湿のケージでは、いくら酸素濃度を上げても、体温調節のために必要以上に呼吸に負担をかけるため、酸素治療の効果が半減してしまいます。
そもそも、呼吸困難で苦しんでいるのに、暑苦しくてムシムシするケージの中で過ごすのはあまりにもかわいそうです

さらに、酸素濃度は高すぎても体に害を及ぼします。
通常、我々が呼吸している空気中の酸素濃度は約21%。
酸素室治療では21%?40%までの範囲で酸素濃度を調節する必要があるのですが、ケージを密閉して酸素を流し込むだけの方法では、酸素濃度の調節が不可能です。

その点、この装置ならば理想的な酸素濃度を維持しつつ、快適な温度・湿度を保つことができるので、中にいるワンちゃんも快適そのもの(心不全があることを別にすれば・・・)です


写真のワンちゃんも心不全で呼吸困難をおこして担ぎ込まれたワンちゃんなのですが、酸素室の中で快適に過ごしてくれているようです