町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
消化管内異物 ②
2010年09月16日 (木) | 編集 |
消化管内に異物による閉塞がみつかったら、基本的には手術で摘出になります。

消化管内異物

「一時的に詰まっただけで、上手く流れてくれるかも・・・」と期待して待つことも可能ですが、その間、異物が詰まった部分の腸では血行障害や炎症が起こります。

それをあまり長時間放置してしまうと、異物がうまく流れたとしても、腸自体のダメージによって命を失うこともあります。
もちろん、上手く流れなくて結局手術になったとしたら、手術が遅れた分、腸へのダメージが大きくなってしまい、手術がうまくいったとしても腸炎や腹膜炎で命をおとすこともあり得ます。

十二指腸

写真は異物の詰まっている十二指腸。
真っ赤に充血して炎症を起こしています。

異物が十二指腸に詰まった場合に考慮しなければならないのが、膵炎や胆管炎などの二次被害です。

膵炎

赤くなった腸の内側のクリーム色の部分が膵臓です。
膵臓の一部分が赤く充血しています。膵炎が起きています。
左右の指の間の腸の中に異物があるのですが、うっすらと形がわかるでしょうか?

十二指腸は、胃から出た直後の部分なのですが、この部分は膵臓や胆のう(肝臓)とつながっています。

異物閉塞

そのため、十二指腸に異物が詰まってしまうと、腸炎だけではなく膵炎や胆管炎(胆のう、肝臓への炎症)まで起きてしまうのです。

特に膵炎は悪化させると致命的な事もあるので、注意が必要です。

今回の症例はすでに膵炎をおこし、血液検査でも肝臓に炎症が起きていることが示唆される状況でした。
手術で異物を取り除いたとしても、膵炎や胆管炎(胆のう・肝臓の炎症)がひどければ、それで命を落とすこともあり得るのです。

種

やはり梅干しの種でした。

つづく・・・