町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
  • 07«
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30
  • 31
  • »09
歯石をとってみると
2010年05月21日 (金) | 編集 |
先日、歯科処置をおこなったワンちゃんの写真です。

こちらは歯石クリーニングをおこなう前。

歯石で覆われているが・・・


臼歯(奥歯)にゴッテリと歯石が付着しています。

付着というよりは完全に表面を覆ってしまっています

口の中にはよく知られているように、正常な状態でも細菌が存在しています

この細菌がプラーク(歯垢)の形成にかかわっています。
プラーク(歯垢)というのは歯の表面の白っぽいネバネバした汚れかすのことです。

このプラークを放置すると、数日のうちに唾液の中のミネラル成分が付着して、歯石に変化します。
はじめは眼に見えないようなわずかな歯石も、徐々に蓄積されて写真のように巨大な歯石に成長していきます。
この歯石は細菌の温床となり、歯石に触れている部分の歯肉(歯ぐき)で歯周病を引き起こします

歯周病によって侵された歯肉(歯ぐき)がこちら↓

歯石をとってみると・・・


歯石を取り除いて歯石に隠れた部分の歯肉(歯ぐき)を見てみると・・・
歯周病によって歯肉(歯ぐき)が溶けてしまっています。
歯周病は歯肉(歯ぐき)だけでなく歯の周りの骨も侵していきます。

歯の根っこの部分まで歯周病に侵された歯は抜かなければなりません

歯周病の怖いところは、問題が歯だけにとどまらないところです。

歯周病に関わる細菌は血液を介して体内に侵入し、肝臓や腎臓などの重要な臓器にも悪影響を及ぼす恐れがあるのです

歯石になった汚れは歯ブラシでこすった程度は落ちませんので、全身麻酔をかけた状態で、専用の器具を使ってクリーニングする必要があります。

よく麻酔をかけない状態で、ペンチみたいなもので歯石をとったりする話をお聞きしますがこれはあまり効果がありません。

歯石で一番問題になるのは、歯と歯肉(歯ぐき)の隙間にある「歯周ポケット」に入り込んだ歯石なのです。

歯周ポケット


歯周ポケット内に入り込んだ歯石が歯肉(歯ぐき)を刺激し歯周病の進行に関わりますので、ここを取り除かなければ何の意味もありません。

歯周ポケット内の歯石をしっかりと取り除くには、やはり専用の器具で、全身麻酔下で処置しなければ困難です。

歯の表面の歯石をカリカリッととって「もう大丈夫ですよ?」というの大間違いなのであります