町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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糖尿病 3
2010年04月30日 (金) | 編集 |
さて、糖尿病の症状、治療についてですが・・・

インスリンが不足することで、細胞内に糖分(エネルギー)を取り込めないというお話を思い出していただいて・・・

まず、いきなりインスリンが0になるわけではありません。
少しづつインスリンの分泌量が減っていきますので、それに合わせて細胞への糖分(エネルギー)取り込みも少しづつ不足します

100430


ですので、糖尿病の初期は明らかな体調不良などは示しません。
逆に、初期は食欲が増すこともあります

ただ、細胞への糖分(エネルギー)が不足している状態ですから、徐々に体は痩せていきます。
そして、高血糖の影響により、尿量・飲水量が増えてきます。

大半の糖尿病のネコちゃんが高齢になってから発症しますので、「なんとなく痩せてきたけど、食欲もあるし大丈夫かな?」 「痩せてきたのも年だからしょうがないかな?」と見過ごされがちです

というか、「元気で食欲もあるのに痩せてくる」のは明らかに異常なのですが・・・(意図して減量していたりするなら別ですが)

インスリンが不足し、糖分(エネルギー)を十分に利用できなくなると、体は脂肪を分解してそこからエネルギーをしぼりだそうとします。

つまり、自分の体を「食っている」のです。そうでもしなければ生きていけないくらいの命の瀬戸際なのです

ただ、脂肪を分解するとエネルギーの他に、「ケトン体」という副産物が産生されてしまいます。

糖尿病が本格的に進行し、脂肪の分解が進むと「ケトン体」が体に蓄積します。
「ケトン体」が蓄積すると、体の水分・電解質(ナトリウムやカリウムなど)のバランスが乱れ、最終的には死に至ります(この合併症をケトアシドーシスといいます)。

「ケトアシドーシス」になると数日のうちに脱水症状が進行し、意識がもうろうとしてきます。当然、ご飯も食べれません。

大抵の飼い主様がこの状況になって初めて病院にいらっしゃいます。
「あと1?2日遅かったら助かりませんでしたよ」というような状況がほとんどです。

大抵の糖尿病は、発症してから(血液検査などで異常がわかるレベルになってから)「ケトアシドーシス」で命が危うくなるまでには、数カ月から半年程度の時間があります。

本当ならば十分に治療開始まで猶予がある病気なのです。
その何カ月かの間にちょっと体重の減り方や、飲水・尿量にご注意いただいたり、もしくは年に1?2回の健康診断(血液検査や尿検査を含む)を受けていただいていれば、十分に早期発見・早期治療できる病気なのです。

どうぞ皆さん「年のせいかしら・・・?」で片付けず、気になることがあったらまずはご相談いただきたいと思います。

といったところで、やはり長くなってしまいました。
治療についてはまた後日なのです・・・