町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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猫の糖尿病 1
2010年04月27日 (火) | 編集 |
先日少し取り上げた糖尿病の続きです。

ようやく入院中のネコちゃんの状態も落ち着いて一安心というところ

現在は自宅での管理に切り替えるためにインスリンの投与量を探っているところです

血糖値曲線

こんな風に、一日の血糖値の変動を確認しながらインスリンの量を検討します。

血糖値は下げすぎてもダメなので、大事な作業になります

手元の資料によると、ネコちゃんはワンちゃんの倍くらい糖尿病になりやすいということです

実際に診療していてもそう感じます。

糖尿病というと血糖値が高くなり、尿に糖分が排泄される病気と理解されている方がほとんどだと思います。

実は、糖尿病で重要なのは血糖値が上がることや尿糖が出ることではありません。

大切なのは血糖値が「下げられない」事なのです

そもそも血糖値とは何か

簡単に説明すると、「血液中に含まれるエネルギー源(糖分)の値」です。

我々の体はエネルギー(糖分)を血液という輸送経路を通じて全身の細胞へ運んでいるのです

糖分の取り込み

このとき、血液中から糖分(エネルギー)を細胞に取り込むためには「インスリン」の働きが必要になります。

「インスリン」というのは膵臓(すいぞう)という臓器から分泌されるホルモンで、このホルモンの働きによってエネルギーは細胞に取り込まれます。

糖尿病というのは、何らかの原因によりこの「インスリン」が不足してしまい、そのために糖分(エネルギー)を細胞に取り込めなくなってしまう病気なのです。

インスリンの不足

細胞に糖分(エネルギー)を取り込めないことで、血液中には糖分(エネルギー)が余ってしまいます(血糖値が下がらない)。
そして、余剰分の糖分(エネルギー)は尿へと排泄されてしまいます。

何よりも問題なのは、糖分(エネルギー)を取り込めない細胞は、血液中に糖分(エネルギー)が有り余っているのにもかかわらず、栄養不足に陥ってしまうのです。

ですので、糖尿病治療で本当に重要なのは、「血糖値を下げること」ではなく、「細胞の中にエネルギーを取り込むこと」なのです。

「細胞にエネルギーを取り込めたかどうか」を知るための指標として「血糖値」の増減を見ているということになるのです。 

注)白内障などの合併症には血糖値そのものが関わっているので、血糖値がどうでもいいわけではないですよ

といったところで、次回は「なんで糖尿病になるのか?」について取り上げてみようと思います。