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町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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避妊・去勢って簡単?
2009年12月21日 (月) | 編集 |
当院では避妊・去勢をはじめとする外科手術をおこなう際には、写真のような手術説明書をもちいて、飼い主様に手術の術式や、手術の危険性・副作用などをご説明しています。

手術説明書

避妊手術や去勢手術のような決まりきった術式のものは、御覧のように教科書から転載したイラストや写真でご説明しています。
それ以外の手術に関しては症例ごとに手書きでイラストを書いたりしてご説明しています。

手術説明書 2

これは先日の乳腺腫瘍摘出のときの説明書ですね。

こういった説明書で避妊手術や去勢手術について詳しくご説明すると、たいていの飼い主様が「思ったより大変なんですね・・・」とびっくりされます。

避妊手術・去勢手術というと動物病院でおこなう手術の中で最も日常的で、技術的にも簡単な部類に入ります。
ですので、「避妊・去勢手術は簡単な手術」というイメージをお持ちの方がほとんどだと思います。

確かに技術的には初歩的な手術ですし、基本的には健康なワンちゃん・ネコちゃんにおこなう手術なので安全性も高い手術です。(勤務医時代もふくめて1000件をこえる症例を経験していますが、避妊・去勢で命にかかわるトラブルは幸い経験せずに済んでいます。)

ですが、「全身麻酔」をかけて「子宮と卵巣」もしくは「睾丸」という一つの臓器を取り去る手術ですから、まったく危険や体への負担がないわけではないのです。

たとえば、ご自身が「子宮と卵巣」を切除しなければならないと考えてみてください・・・
妊娠・出産ができなくなるという精神的なショックももちろんですが、「子宮・卵巣」をすべて取り去るという手術そのものを考えただけでもショッキングじゃないでしょうか?

「簡単な手術」と思えるでしょうか?

私は「避妊・去勢」に限らず、ワンちゃん・ネコちゃんに全身麻酔をかけ、その体にメスを入れる時に、その生命を預かっている責任の重さを忘れたことはありません。
いつも心の隅に「もしこの子が無事に麻酔から覚めなかったら・・・」という「不安」を持っています。

「不安」は「責任の重さの自覚」であり、この「不安」があるから「努力」をするのであり、「努力」をするから「自信」も持てるのであります。

そうすると「この子を無事にお家にお返しするのだ」という決意がわいてくるのです。


私が手術を受ける立場なら、安易に「簡単な手術だから大丈夫」と安請け合いする外科医にはメスを握ってほしくないのです。
わずかでも命に危険がある手術に「簡単」はないのです。

ですので、私は当院で手術をお受けする際には、手術の危険性を十分にご説明し、メリット・デメリットについてお考えいただき、そのうえで手術の決定をおこなっていただきたいと思うのです。

そんなこんなで、わずかとはいえ「命の危険」をともなう避妊手術・去勢手術ですが、そのリスクを上回るメリットがあるのです。
だからこそ当院でも早期の避妊手術・去勢手術をお勧めしているのですが、それについてはまた後日詳しく・・・



ところで、ブログのリンクにペットの口コミポータルサイト「petowa」さんを追加しました。
この「petowa」さんについては、またいつか詳しくお話をする予定です。