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町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
子宮水腫/粘液症
2018年04月17日 (火) | 編集 |
町田市 動物病院 谷口動物病院

おなかが急に大きくなってきた・・・



ということでご来院いただいたわんちゃん。



中高齢のチワワの女の子。


確かに、ずいぶんと不自然におなかが膨らんでいます。



まだ避妊手術をしていない女の子でしたので、妊娠の可能性について伺いましたが・・・どうもそういったことはないようです。



そこで、腹部レントゲンと超音波検査で確認をすると・・・



20180417tah01.jpg
※腹部超音波検査 *印は液体を貯留して膨らんだ子宮


どうやら、子宮内部に液体が貯留して膨らんでいるようです。


このような所見が得られた際に一番に心配をするのは子宮蓄膿症。
子宮蓄膿症についてはこちら→CLICK


中高齢の未避妊の女の子に多い疾患で、病名通りに子宮内に細菌感染を起こし膿が溜まってしまう病気で、致命的な疾患です。


子宮蓄膿症の場合は、食欲不振や発熱、血液検査で白血球数の異常が観られることが多いのですが・・・


どうも、今回のワンちゃんではそういったようなことはないようです。


とすると・・・子宮蓄膿症ではなく、子宮水腫(粘液症)が疑われます。


子宮水腫(粘液症)の場合は、子宮蓄膿症とは違って子宮内部に細菌感染は見られず、単純に水分や粘液が貯留した状態です。


子宮蓄膿症と違って、すぐに命にかかわる状態ではありませんが、内部に細菌が侵入すると致命的な子宮蓄膿症に進行する恐れがありますので、基本的には診断したら外科的に摘出することが望ましいです。


子宮蓄膿症と子宮水腫(粘液症)を血液検査と超音波検査だけで完全に診断をつけることは難しいことです。


子宮蓄膿症でも、初期の段階では、発熱や食欲不振、白血球の増加は見られないことも珍しくありません。


そういったことからも、子宮に液体貯留が見られた場合には、状況が許す限り速やかに摘出手術を行うことが望ましいと考えています。



20180417tah02.jpg



手術中の様子。


内部に液体が貯留して、パンパンに膨れ上がった子宮。


体重2.5kgの小さなチワワちゃんから、こんなに大きな子宮が出てきました。



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