町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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前十字靭帯にまつわるトラブル
2017年04月17日 (月) | 編集 |
今月は、なぜだか同じようなケガをするワンちゃん・ネコちゃんの診療が続いております。


そのケガというのが・・・


前十字靭帯にまつわるトラブル。



前十字靭帯というのは、膝関節の安定性に重要な働きを持つ靭帯であります。


膝に負担がかかるような運動をしたときに痛めることが多く、人間ではサッカー選手やバスケットボール選手、スキー選手など、ジャンプや急激な方向転換など、膝に過剰なストレスがかかるスポーツ選手に多いようです。


20170417tah01.jpg
前十字靭帯を損傷したワンちゃんのレントゲン写真
前十字靭帯には、膝関節の前方への移動を制限する働きがあるのですが、そこを損傷したため、脛骨(脛の骨)が前方へ変位してしまっています(右)。
左は正常な膝関節の状態を示しています。



今月は、なぜかこの靭帯を損傷する症例が続いており・・・


高いところから飛び降りた猫ちゃんや、シャンプー後にお部屋を走り回っていたワンちゃん、ドッグランで大はしゃぎしていたワンちゃんなどなど・・・


雪が降った時などは、足元が滑る中はしゃぎまわって膝を痛めるわんちゃんが立て続けに病院にいらっしゃることはありますが、今回はそういったこともなく、それぞれに違う状況でたまたま同じケガが続いておりました。



治療法は大きく分けて二つ。


外科手術で膝の安定性を取り戻す治療法がまず一つ。
様々な手術法が考案されていますが、断裂した靭帯の代わりに、筋膜を使用したり、人工物を使用して膝関節を安定化させます。


もう一つは、保存療法。

手術をせずに、運動制限を行いながら、消炎鎮痛剤で炎症・痛みをコントロールすることで、数か月ほどで日常生活に支障のないレベルに回復することができます。

もちろん、靭帯そのものが再生するわけではなく、周辺組織が安定化したり、痛みや炎症が鎮まることで、日常生活に支障がなくなるということです。


小型犬や猫ちゃんは体重が軽く、4本足で活動するため、このような治療でも大きな障害なく過ごせることも多いのです。


いずれの治療法を選択しても、歩行機能が十分に回復するには3~6か月程度の時間が必要です。


一般的には、外科手術を行ったほうが回復は早いとされていますが、体重の軽いワンちゃんでは、保存療法でも思った以上に早く回復することもあります。


いずれの治療にしても、膝の機能が100%もとに戻るわけではなく、一度痛めた膝関節は生涯にわたってケアが必要なのは変わりありません。