町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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消化管内異物 ~ちょっと珍しいケース~
2016年12月19日 (月) | 編集 |
少し前に消化管内異物で緊急手術を行った症例です。



まだ3歳になったばかりの若い猫ちゃんなのですが、突然の嘔吐・食欲不振を理由にご来院いただいた症例です。



身体検査を行うと、胃周辺の触診を嫌がる様子。



だいぶ痛みがあるようです。


年若い動物で、突然の嘔吐と腹痛がみられた場合に疑うべき病気の一つに、消化管内異物が上げられます。



早速レントゲンを撮ってみると・・・



20161213tah02.jpg




重度の胃拡張と、ガス貯留が認められました。

黄色で縁取ったところが拡張した胃。

胃から腸にかけて、黒くガスが溜まっている様子が解りますが、ガスは腸のところでぷっつりと止まっています。

これは腸閉塞を疑う所見です。

腸内に異物が詰まってしまい、胃から腸への内容物の流出が妨げられた結果、胃がパンパンに拡張し、ガスが溜まっているのです。



消化管内異物が疑われた場合、症例の状態によっては自然に流れるかどうか少し様子を見る場合もあるのですが・・・



今回の症例は、すでに腎臓・肝臓にも障害が出始めており、待ったなしの緊急手術となりました。
(腸閉塞では、閉塞部の循環不全や、組織障害が腹腔内全体の臓器に悪影響を及ぼすことがあります。)



開腹して胃~小腸を確認し、閉塞部を捜していきます。


20161213tah06.jpg



異物閉塞の影響で、小腸が広範囲に炎症・腫脹を起こしています。



私が指でつまんでいる部分が閉塞部なのですが・・・



一体何が詰まっていたかと言うと・・・




20161213tah04.jpg




なんと・・・毛玉です・・・




20161213tah05.jpg



今回の症例はノルウェージャン・フォレストキャットという長毛種なのですが、症例自身の毛玉が異物となって腸閉塞を起こしていたのです。



私も、ここまでハッキリとした毛玉による腸閉塞は初めてでした。



長毛種ですと、このくらいの毛玉はウンチに出てくることも多いのですが、運が悪いと今回のように手術が必要になることもあるのです。



しかも、自分自身の毛玉で腸閉塞を起こしたということは、今後も同じようなことを繰り返す可能性があるということ。



そこで、この猫ちゃんは、常にバリカンで毛を短く整えてもらって、毛玉を少しでも抑制することをお勧めさせていただきました。