町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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犬と猫に蔓延する歯周病
2016年11月08日 (火) | 編集 |
当ブログでも頻繁にとりあげている「歯周病」。



ペットとして飼育されている3歳以上のワンちゃん・ネコちゃんの80%が歯周病であるといわれております。


20160920tah02.jpg



歯の表面に歯石が付着して、薄く黄色~茶色になっていて、歯茎の縁が赤くなっていたら、それはすでに歯周病です。



歯周病の原因は「歯垢」の中に存在する細菌です。


「歯垢」の成分は主に口の粘液細胞の残骸や、血液成分、脂質、唾液由来のタンパク質や細菌であります。


このネバネバした「歯垢」に、唾液中のカルシウムなどのミネラル分が取り込まれて、固い「歯石」になります。


歯に「歯石」が付着すると、ますます食べカスや「歯垢」が溜まりやすくなり、歯周病の進行を加速させていきます。



「歯垢」が「歯石」へと変化するには、人間では3週間程の時間がかかるそうですが・・・



ワンちゃん・猫ちゃんでは約1週間と、人間の3~4倍も早く「歯石」が形成されてしまいます。



これは、人とワンちゃん・猫ちゃんの唾液の性質の違いが原因とされています。



また、人間と違い、自分自身で歯磨きをすることはありませんから、歯周病は放置されどんどんと重症化していってしまうのです。





ところで・・・自分で歯磨きをしないといえば、野生の肉食動物も同様ですが・・・



実は野生の肉食動物では歯周病はまれとされています。



IMG_3776-1024x683.jpg


野生の肉食動物は主に草食動物や小型動物を獲物としてとらえるのですが、その際に皮膚・靱帯・筋肉・内臓などを余さず食いつくします。


最後には骨までしゃぶります。



これらの生の動物の組織は、強靭な線維組織でできていますので、歯で齧ったときに表面の汚れを削ぎ落とす作用が生まれます。


そのため、野生動物では歯周病が起きにくいのです。



一方、ペットとして飼育されているワンちゃん・猫ちゃんでは、ドライフードや缶詰フードを主に食べているため、このような自然の歯磨き作用が期待できません。


むしろ、ベタベタとした汚れが歯に残りやすく歯周病が起きやすくなっているのです。



ですので、そのようなペットのワンちゃん・猫ちゃんの歯の健康を保つには、飼い主様の手による歯磨きが何よりも大切。


また、遊びの一環として、色々なおもちゃを咬ませることで、唾液による洗浄作用や、物理的に汚れをこそぎ落とす作用が期待できます。
※おもちゃを咬ませるときには、歯の破損や、誤嚥に十分にご注意ください。