町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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軟骨異栄養性犬種
2016年10月17日 (月) | 編集 |
先日診察したシーズ犬のレントゲン写真。



まだ5~6歳と比較的若いワンちゃんですが、右前脚を痛がるということでした。



20161017tah02.jpg





レントゲンで診てみると、右肘の関節の隙間が左に比べて狭くなっています。



変形性関節症(骨関節炎)です。



「変形性関節症」とは、簡単な言い方をすれば慢性の関節炎。


関節への体重や運動による損傷、加齢による変化などによって、関節軟骨や関節構造が傷んでしまった結果に生じる疾患です。


「変形性関節症」が進行すると、関節軟骨がすり減ってしまったり、関節周辺の骨が変形をおこしたりして、痛みや可動域の減少が生じます。


一般的には高齢になってから問題になる疾患なのですが・・・



症例のワンちゃんは5~6歳と比較的若いワンちゃんですが、なぜこのように若い年齢で発症してしまったのでしょうか?



それは、シーズー犬という犬種の特徴が関わっています。


下の写真は、同症例の前足のレントゲン写真なのですが・・・



20161017tah01.jpg




腕が大きく湾曲してしまっています。



シーズー犬や、ダックスフンドのような足の短い犬種は「軟骨異栄養性犬種」と呼ばれています。



「な骨異栄養性犬種」は遺伝的に軟骨の形成・成長に異常があります。そのため、手足の骨の成長異常が生じ、結果としてあのような足の短い体型になるのです。


今回のワンちゃんも、手足の骨格の成長異常の為、写真のように腕の骨が大きく湾曲してしまっているのです。



つまり、あのように短くなった手足と言うのは、シーズー犬やダックスフンドにとっては正常なことですが、犬と言う種族にとっては奇形であり、病気の一種なのであります。



このように骨が湾曲してしまうと、当然ですが肘関節の関節にも歪みが生じます。その歪みが原因で、今回のように比較的若い年齢で「変形性関節症」を発症してしまったものと考えられます。




シーズーやダックスのような足が短い犬種、パグやブルドックのように鼻ペチャの犬種・・・



人間の都合で品種改良されてきたワンちゃん達。


一般的には「かわいい!」「ブサカワ!」といって注目される独特の外見ですが・・・


その裏には、このような人間の都合で歪められた骨格が原因で発症する病気も少なくないのです。