町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
涼しくなってくると・・・
2016年10月11日 (火) | 編集 |
朝晩すっかり涼しくなって、秋らしい気候になってきましたね。



冷え込みが厳しくなってくると増えてくる疾患が下部尿路疾患。


膀胱炎や、尿石症などです。



一般的には、涼しくなると飲水量が減ってくるために尿が濃縮するので、尿結晶ができやすくなり、下部尿路(膀胱~尿道)のトラブルが起きやすくなるといわれています。



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膀胱炎の症例の尿検査顕微鏡画像。
ストラバイト尿石の結晶と、細菌が出現。



尿石は、尿中のミネラル分が濃縮→結晶化することで発生します。



尿石の結晶化には食物中のミネラル分や、遺伝的な体質、飲水量、排尿回数など様々な要因があります。


ワンちゃん、猫ちゃんではシュウ酸カルシウムという結晶と、リン酸アンモニウムマグネシウム(ストラバイト)と呼ばれるマグネシウム系の結晶が多くみられます。



ホウレンソウなどアクの強いお野菜にはシュウ酸が多く含まれるそうで、尿石の原因になる場合があります。



また、小魚はカルシウムもマグネシウムも含んでいるので、にぼしなどをオヤツ代わりに与えているワンちゃん・猫ちゃんでストラバイト結晶が出現することが良くあります。



ちょっと意外なのがお豆腐。お豆腐にはニガリ(マグネシウム)が含まれているので、ストラバイト結晶の原因になることがあります。




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尿石症の症例のレントゲン写真。丸で囲んだ部分が膀胱内の結石。
△印は尿道内の尿石。



顕微鏡レベルの小さな結晶の場合は、食事療法などで治りますが、数ミリ以上の大きな尿石になってしまうと手術が必要になります。(尿石の成分によっては、大きな尿石でも食事療法で溶ける場合もあります。)



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こんなに大量の尿石になると、すべてを取り除くのはす~~~~~っごく大変です。




膀胱炎や尿石症は、適切な食事管理や、こまめな飲水(ドライフードをふやかす、散歩中に積極的に水を与える等)、こまめな排尿(散歩回数を増やす、猫トイレ砂をこまめに掃除する)など日常の管理である程度は予防できる疾患ですから、ぜひ飼主様には気をつけていただきたいところです。