町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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膀胱結石の症例
2015年06月22日 (月) | 編集 |
先月に手術をした症例です。



膀胱結石の症例。



今年の1月から膀胱結石だということで、別の病院さんで食事療法を続けていたワンちゃんです。



当院に来院されたのは4月の半ば。



4カ月間、何種類か食事を変更して経過観察していたそうですが、なかなか良くならないということで当院にいらっしゃいました。



20150620tah01.jpg


膀胱内に立派な尿石が・・・



尿石は、そのミネラル成分によって何種類かに分類されます。



ワンちゃん、ネコちゃんで多いのは、ストラバイト(リン酸アンモニウムマグネシウム)というマグネシウム系の尿石と、シュウ酸カルシウムというカルシウム系の尿石です。



ストラバイトは、食事療法で溶解することができるのですが、シュウ酸カルシウムは食事療法や投薬で溶かすことはできませんので、手術で摘出することになります。



どのタイプの尿石かは、尿検査で解ることもありますが、尿検査では判断がつかない場合もあります。


その場合は、1か月ほど食事療法を試して、尿石が小さくなるかどうかを試してみます。


経験上、1か月食事療法を続けても、尿石に変化が無い場合は、その尿石は食事療法で溶けることはないと思います。



今回のワンちゃんは、すでに4か月も食事療法を続けても改善が無いようなので、手術での摘出に踏み切ったほうが良いでしょう。



20150620tah02.jpg



と言うわけで、膀胱結石摘出術。



今回の膀胱結石は、大きめの結石が7個と、細かな砂粒状のものが多数という感じでした。


大きな結石は器具でつまんで簡単に取り出せるのですが、細かな砂粒状の物をすべて摘出するのはなかなか大変です。



「小さなものなら、おしっこにでるんじゃないの?」と思うかもしれませんが・・・



人間と違い、雄犬のペニスには陰茎骨という骨が存在しており、そのせいで小さめの尿石でもひっかかり、詰まってしまうことが多いのです。



上の写真にも、ペニスのところに一本骨が写ってますね。これが陰茎骨。



20150620tah03.jpg



そんなわけで、何度も膀胱洗浄を繰り返して、小さな砂粒状のものも残さずに摘出いたしました。



摘出した尿石は、検査所で分析して成分を調べます。



結果はシュウ酸カルシウム結石でした。


やはり、これでは食事療法をいくら続けても改善は見込めません。


ただし、一度できてしまうと溶かすことができないシュウ酸カルシウム結石ですが、食事療法によって「予防」することはできます。



膀胱結石の症例では、摘出した尿石をしっかりと分析し、今後の再発を防ぐための食事療法を行うことが大切です。