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町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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肥満細胞腫(疑い)
2009年05月22日 (金) | 編集 |
皮膚腫瘤の切除手術でした。

皮膚腫瘤

ちょっとピンボケですが、矢印の先にある横に長い楕円形の白い部分が腫瘤です。
短径5mm×長径13mmの皮膚腫瘤です。

左下のちっちゃいのはオッパイです。

通常、このような腫瘤を発見した場合は、まず針生検という検査をおこないます。
注射針を腫瘤にさして、内部の細胞を採取して顕微鏡で観察します。

針生検

大きな青っぽい楕円形の一つ一つが細胞で、細胞内に青紫のツブツブ(顆粒)が認められます。
「肥満細胞」という細胞です。

この「肥満細胞」がたくさん出現するということは、「肥満細胞種」という腫瘍の可能性が高いということになります。

針生検は、針でほんのすこしの細胞を採取して調べるだけなので、診断を確実につけることはできませんし、腫瘍だとしても悪性なのか? 良性なのか? といったことは切り取った腫瘤そのものを専門の検査所に送る必要があります。

ただ、針生検をすることで、すぐに手術をして詳しい検査をしたほうが良いのか、それとももう少し様子を見てもよさそうなのか、ある程度の方針を立てることができます。

今回は、なるべく早く切除したほうが良いだろうと考えました。

「肥満細胞腫」とは皮膚にできる腫瘍で、割とよくみられるものです。

「肥満」と名前の一部に含まれていますが、太っていることとはまったく関係ありません。
ただ単にそういう名前の細胞なのです。英語ではMast Cell(マスト セル)と呼びます。

ネコちゃんでは、皮膚にポツンとできているだけの場合は、きちんと切除してあげればそれほど問題になることはないようです。

ただ、内臓や血液中にこの腫瘍細胞が出現する場合はあまりよくありません。

今回は、レントゲンや超音波では異常が認められないので、きちんと切除すれば大丈夫そうですが・・・

切除組織

このような腫瘍を切除する場合は、眼に見えない細胞の取り残しを防ぐために、実際の腫瘍の大きさプラス2?3cmくらいゆとりをもって切除するようになります。

術後

ですので、実際の腫瘤の大きさに比べると、切除後の傷はかなり大きくなります。

あとは、切除した組織を検査所に送って、よりはっきりした診断を下してもらいます。