町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
術中の保温について
2015年04月10日 (金) | 編集 |
麻酔の安全性に係わる大きな要因の一つに、麻酔中の体温管理がございます。



麻酔中は、体温調節に係わる生体の働きが抑制されるため、体温は下がりやすくなってしまいます。



低体温になると、末梢血管が収縮することで循環器系にストレスがかかったり、肝臓や腎臓での薬物排泄が低下することで、麻酔からの覚醒が遅れてしまいます。



また、低体温になると組織への血流が低下するためその部位の免疫が低下し、感染症を起こしやすくなると考えられています。



このように、麻酔中の低体温は、生体に様々な害を及ぼすのですが、体の小さなワンちゃん・ネコちゃんの手術では、術中の体温維持がなかなかうまくいきません。





獣医療では、温水式の保温マットを手術台の上に敷いて保温するのが一般的でしたが、最近は「ベアハガー」という温風式のマットの方が保温効率が良いため、多くの施設で導入されています。


当院でも、この温風式の保温マットを使用しているのですが・・・


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保温効果を少しでも高めるために、体にタオルをかけるなどしていましたが、これだけではどうしても低体温を防ぎきることができませんでした。



そこで、最近こんな工夫を始めました。



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荷物梱包用のラップ。


ストレッチフィルムというそうです。



これを使って・・・



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保温マット・タオルごとラッピングしてしまいます。



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このひと工夫で、保温効率は格段にアップ!



小型犬の歯科処置では、口の中の洗浄を繰り返すこともあり、低体温に陥りやすかったのですが、この方法を試すようになってから、術中の低体温はまずありません。



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麻酔モニター画面。体温は37.9℃で一定。



写真は歯科処置の症例ですので、全身をくるんでいますが、開腹手術などでは、その部分だけフィルムをかけずに使用します。



日頃やりなれた方法でも、ちょっと工夫するだけで、まだまだ改善する余地がありますので、日頃から勉強・研究が欠かせませんね。