町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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歯周病の抜歯治療 1
2015年02月05日 (木) | 編集 |
「2年ほど前から、お口が気になって治療を受けてきたが、良くならない」



と言うことで、昨年11月末にご来院いただいた症例です。



12歳のマルチーズの女の子。



拝見すると、お口の周りには涎や食べカスが固まった汚れが大量に絡まり、お口からは腐敗臭がしていました。



2年間ずっと、内服薬の処方と、定期的なお口の洗浄処置を受けてきたそうですが、洗浄処置後は多少良くなるそうですが、すぐにグチャグチャに汚れてきてしまうとのことでした。



一見すると歯石の付着も少なく、歯そのものは奇麗なように見えますが、歯根部を見ると、歯周病が進行し、歯肉周辺に食べカスや炎症産物等が多量に蓄積した状態でした。



20150205tah01.jpg
写真は手術時の写真の為、麻酔用の気管チューブが挿入されています。




飼い主様のお話からの推測ではありますが、どうやら抗生剤やステロイド剤を投与しながら、「お口の洗浄」なる処置を続けてきたようです。


「お口の洗浄」がいったいどんな処置だったのかはよくわかりませんが、歯石の付着がほとんど見られない様子からすると、歯石クリーニングに類した処置だったのだろうと推察されます。


ですが、歯石をいくら除去しても、歯周病に陥ってしまった歯を抜歯しないまま残しているため、いつまでも完治することなく、むしろ時間の経過とともに悪化してしまったものと考えられます。



20150205tah02.jpg
ご覧のように、歯の表面は奇麗になっていますが、歯根部には大量の膿と食べカスが付着し、これが歯周病をさらに悪化、進行させてしまっています。





歯周病と言うのは、「住宅街の火事」に似たところがあります。



初めは一本の歯が歯周病になったとしても、それを放置していると、隣近所の歯にも炎症が広がり、連鎖的に歯周病が広がっていってしまうのです。



このような状態になってしまうと、いくらお口を洗浄しようが、お薬を飲もうが、どうにもなりません。



歯周病に陥ったすべての歯を抜歯しなければなりません。



それにしても・・・2年間もの間、このような状態で過ごすのは、ワンちゃんにとっても飼い主様にとっても、とても長くお辛い時間だったことと思います。



いったい、「お口の洗浄処置」というのはいかなる処置だったのか、いろいろと疑問に思う点もありますが・・・



当院では、このような症例は、全身麻酔下での歯科処置を行い、すべての歯を抜歯治療することになります。
(もちろん事前の検査で、全身麻酔での処置が可能であると判断された症例に限ります。)



・・・でないと、治りません。



つづく・・・