町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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食道に影が・・・ 2
2015年01月19日 (月) | 編集 |
さて、「ジャーキーを食道に詰まらせた疑い」のワンちゃんの続きです。




前回お話しした通り、「前日にジャーキーの塊を与えた」という病歴と、レントゲン画像から、「食道内異物=ジャーキーがつまった」を疑った症例です。



食道内異物のアプローチには、内視鏡が必要になります。内視鏡で除去できない場合は、開胸手術が必要になるため、当院の設備・人員では対処できません。



そこで、川崎市にある日本動物高度医療センターに依頼し、処置をお願することとなりました。



高度医療センターでも、病歴・レントゲン画像から、食道内異物だろうと判断し、すぐに全身麻酔下での内視鏡処置となったのですが・・・




なんとなんと、内視鏡で確認したところ、食道内にジャーキーではなく、「腫瘤」が見つかったということでした。



20150115tah02.jpg
左側が食道内の腫瘤。右は正常な状態の胸部レントゲン画像。



つまり、レントゲンに写っていた「食道内の影」は、ジャーキーの塊ではなく、「腫瘤」だったというわけです。



ジャーキーも腫瘤も、中身は「肉の塊」ですから、レントゲン上では区別がつきません。



「ジャーキーによる食道閉塞」という診立ては違っていましたが、結果的には腫瘤を見つけることができたので、「ジャーキーを食べた翌日に吐き気が続いた」のは不幸中の幸いとでも言えるでしょうか?



そこで、予定を変更して、この症例はCT撮影及び腫瘤の切除手術を行うことになりました。



20150115tah01.jpg
CT画像。食道の付根に大きな腫瘤が存在します。
術前にCT撮影を行うことで、腫瘤の正確な位置やサイズを確認。さらには、重要な血管や神経との関わりを知ることができるため、より安全にアプローチすることができます。



大きな手術でしたが、腫瘤は奇麗に切除することができ、病理検査の結果も「良性」だったということです。




年末のバタバタする時期に、二転三転する展開で飼い主様も御心配されたことと思いますが、結果的には上手く収まってくれた症例でした。