町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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おしっこが漏れる?
2015年01月06日 (火) | 編集 |
年末年始と、バタバタしておりましてブログの更新がずいぶんとあいてしまいました 



新年のご挨拶が今頃になってしまいましたが、本年もスタッフ一同、よりよい診療をご提供できるように努力してまいりますので、よろしくお願い申し上げます 



さて、先日の事ですが・・・



「飼い主様の解釈の仕方で、ずいぶんと変わってしまうんだな~」と思う症例がございました。



「12月の初め頃から、おしっこやウンチを漏らすことが続いている。」



と言うことでご来院いただいた症例です。


お話を伺うと、「ウンチをするような恰好をするのに、何も出てこないでオナラだけが出るようなことがある。トイレ以外の場所でも、ポタポタとおしっこを漏らしてしまう」と言うことでした。



たしかに診察台の上で普通に立っているだけなのに、ポタポタとおしっこが垂れてしまっています。


ちょっと嫌な予感がして、お腹を触診すると・・・



極度に拡張した膀胱と思われる、巨大なしこりが触れます。


そこで、レントゲン検査、超音波検査をおこなうと・・・



20150106tah01.jpg
左右は同じ画像。黄色い線で描いた部分が膀胱。お腹の半分を占めるほど、パンパンにおしっこが溜まっています。



やはり、重度に拡張した膀胱が確認されました。



つまり、おしっこを漏らしていたのではなくて・・・



1.なんらかの理由でおしっこが上手く出なくなる。(尿道閉塞など)

2.膀胱にパンパンに尿が溜まる。

3.苦しいので何とかおしっこを出そうといきむが、尿道が閉塞しているために、ポタポタとしか出ない。

4.おしっこを出そうとして気張っているうちに、ウンチやオナラまで出てしまう。

5.極度に膀胱が拡張し、圧力がかかっているため、あふれ出るようにおしっこがポタポタと漏れてきてしまう。


という状況がずっと続いていたわけです。


「おしっこを漏らしていた」のではなく、「おしっこが出せなくなった(そのためパンパンに溜まった膀胱からおしっこが漏れ出ていた)」のです。




おそらく、一般の飼い主様の感覚だと、「おしっこが出なくなる」ことよりも、「おしっこを漏らす」事の方が泌尿器のトラブルとしては思い付きやすいのだと思います。


「おしっこが出ない」となると、「急いで病院へ!」というお気持ちになりやすいと思うのですが、「おしっこが漏れる」という症状だと、元気食欲に問題が無ければ、ついつい様子を見てしまいがちなのだと思います。


たしかに、膀胱炎の時などは、「頻尿」といって、「何度も何度もおしっこをしようとするが、ポタポタとしか出ない」といった症状がみられるのが一般的です。つまり、「おしっこを漏らす」症状ですね。



ですが、同じような症状に見えて、今回のように実は「尿道が閉塞していた」なんていうケースも多々あるのです。
※上記の5番の症状が特徴的です。膀胱炎の場合は、おしっこが漏れるのはいきんだときだけで、何もしないで立っているだけなのにポタポタ垂れるというのはあまりありません。