町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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三叉神経麻痺
2014年09月15日 (月) | 編集 |
「口が閉じなくなってしまった」ということで、ご来院いただいたワンちゃんです。



20140915tah01.jpg


ご覧のように、お口が半開きになったままです。



口が半開きのままなので、鼻の周りや下唇によだれが付着しています。



お食事は何とかとれるようですが、水を上手く飲むことができないようです。



来院前日に突然発症したそうです。



このような症状の時に、まずチェックしなければならないのは、


お口が閉まらないのが神経的な問題なのか?

筋・骨格系の問題なのか?

それとも物理的な問題なのか?


・・・ということ。


「オヤツあげたジャーキーが顎に挟まって口が閉じれなくなってしまった」とか、「竹串(焼き鳥等の)が挟まっていた」など、物理的な問題でお口が閉じれなくなる症例が一番多いように思います。



そこで、まずはお口を開いて、奥まで詳細に観察します。


物理的な問題が無いようであれば、次は筋・骨格系の問題か、神経系の問題かを判別します。


筋・骨格系の問題の場合、痛みが生じていたり、アゴや頭部の筋肉の強張りが認められることが多いのですが、今回はその様な事はありませんでした。


お口周辺を触っても、痛がる様子はなく、顎を開け閉めすると、完全にアゴ周辺の筋肉が脱力してしまったような感じでした。


20140915tah03.jpg


このような時には、神経系の異常である可能性が高くなります。


「三叉神経」という顎回りの感覚や運動をつかさどる脳神経の異常が疑われます。


「三叉神経麻痺」という病気で、中高齢のワンちゃんに時折みられる病気です。


今回の症例は、まだ1歳と若く、このような年齢で三叉神経麻痺が発症するというのは珍しいことです。


三叉神経炎とも呼ばれており、神経に炎症が起きることで、このような症状が出るのですが、「なぜ神経炎が起きるのか?」ということについては、あまりハッキリとしたことは解っていないようです。



脳腫瘍などでも、同じような症状が出ることがあるので、そこは慎重に判断しなければいけませんが、今回の症例では、その様な問題はないようです。


「三叉神経麻痺」は、ほとんどが2~4週間ほどかけて、徐々に回復するといわれています。


今回の症例も、神経保護のためのビタミン剤を投与しつつ、経過観察をしていますが、順調に回復してきているようです。