町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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熱中症
2014年08月18日 (月) | 編集 |
お盆休みを挟みましたので、思いのほかブログの更新が滞ってしまいましたね。



さて、少し時期を逸した感はありますが、「熱中症」についてです。



最近では、ニュースなどでも頻繁にとりあげられていますので、皆様も良くご存知かと思います。



炎天下にさらされたり、高温多湿の環境に長時間おかれることで、体温が異常に上昇することで発症します。



軽度の熱中症であれば、めまいや吐き気、頭痛といった症状がみられますが、体温さえ適切に下げることができれば元通りに回復することができます。



ですが、42~43℃を超える高体温が持続すると、全身の臓器に致命的な障害が及び、命を落とす場合もあります。





熱中症の危険性は犬種によっても違ってきます。



ブルドッグやパグ犬のような、ハナペチャ犬種では、呼吸での体温調節が苦手であるため、特に熱中症を起こしやすいので注意が必要です。

また、シベリアンハスキー、バーニーズマウンテンドッグ、サモエド等の保温性の高い毛皮を持った犬種も注意が必要です。


これらの犬種では、普通のワンちゃん、人間が平気な気温でも熱中症を起こす危険があります。



熱中症を予防するには、日差しが強く、気温の高い時間のお散歩を控えるようにしていただいたり、冷却効果のあるベスト等を身につける、こまめに水分補給を行うといった一般的な注意を行っていただくことが大切です。



また、熱帯夜には、夜間でも熱中症に陥る危険がありますので、できる限りクーラーのきいた室内で過ごさせてあげるようにしてください。(クーラーの設定温度は28~29℃程度で十分です)



万が一熱中症と思われる状態に陥ったら、すぐに体に水をかけて冷やしてください。


ただし、体を冷やす際に、極端に冷たい氷水などを使ってしまうと、体表面の血管が収縮し、体温が下がりにくくなるので注意が必要です。むしろ、ややぬるいくらいの通常の水道水で十分です。



体を濡らした後は、さらに効率よく体温が下がるように、扇風機で風を当ててあげたり、クーラーのきいた部屋ですごすようにします。
※低体温を防ぐために、体温が39度台に下がった時点で、積極的な冷却は中止し、様子を観察します。



体温が40度前後の軽い熱中症であれば、この程度の対処で大丈夫ですが、体温が42度を超えるような重度の熱中症の場合は、体を冷却しつつ、すぐに動物病院で集中的な治療を行う必要があります。



42度を超える高体温が1~2時間以上続くと、突然の心停止がおこるという実験データもあるそうですから、様子がおかしいときは早め早めに対処をすることが大切です。



実は、今回、このタイミングで熱中症についてとりあげたのには理由がありまして・・・



お盆休み前に、屋外で飼育されている大型犬が熱中症で担ぎ込まれたのです。



長毛種の大型犬で、飼い主様も普段から熱中症には気をつけていらっしゃったようなのですが、その日はたまたまご家族が起床されるのが遅く、飼い主さまが眼を覚ました時には、すでにグッタリとし、今にも呼吸が止まりそうな状態だったそうです。



急いで治療を行いましたが、病院に来院された時点で心肺停止状態。



体温計がエラー表示になってしまうほどの重度の高体温(43度以上)に陥っており、残念ながら救命することができませんでした。



病院に来院されたのは朝の9時頃でしたから、熱帯夜の影響に加えて、日の出からの僅かな間の急激な気温上昇で致命的な高体温に陥ってしまったものと考えられます。



このように、ほんの数時間の事で、命を奪うこともある熱中症。



皆様方には、あらためてご注意いただければと思います。