町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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ホウ酸ダンゴ 1
2014年08月04日 (月) | 編集 |
皆さん、「ホウ酸ダンゴ」ってご存知ですか?



私自身は使用したことが無く、あまりなじみが無いのですが・・・



ゴキブリ退治用品の一つですね。



昔ながらのゴキブリ退治で、ゴキブリ退治用品コーナーなどで普通に販売されていますが、ご家庭で手作りされる方も多いようですね。



小麦粉・砂糖・ホウ酸・タマネギなどを混ぜ合わせて団子状にします。


味付けのために、焼き肉のタレなどを使用することもあるようですね。



ホウ酸そのものは薬局で購入できます。



とまあ、日本人の生活に割と身近な「ホウ酸ダンゴ」でありますが・・・



これがワンちゃんにとっては、重大な危機を及ぼす可能性があるのです。



ホウ酸は、ゴキブリを死にいたらしめることができるくらいですから、大量摂取すれば、人間や動物にとっても危険な毒物になります。



ホウ酸の経口致死量は、成人で15~20g。幼児で5~6g。乳児で2~3g


一般的なホウ酸ダンゴのホウ酸含有量は、団子1個に5~10g前後
※市販ホウ酸ダンゴの商品説明によると、団子1個10グラムに50%量のホウ酸を含むと記載あり。


てことはですよ・・・市販のホウ酸ダンゴたった1つで、幼児・乳児が死に至る危険があるということなのです。



もちろん、市販のホウ酸ダンゴは、プラスチックのケースに閉じ込められていて、人間が間違って食べるのはほぼ不可能と思われます。
※ゴキブリはプラスチックのケースの隙間から入り込む構造です。



このプラスチックは非常に頑丈で、ペンチやニッパーを使わないと破壊できないくらい。



・・・なのですが・・・




ワンちゃんは違います。



強力なアゴのチカラでプラスチックのケースくらいならバリバリと咬み砕いてしまうのです。




とうことで、先日、市販のホウ酸ダンゴを食べてしまったというワンちゃんが緊急来院いたしました。



ケースをボロボロに破壊し、中のお団子をペロリと食べてしまっていました。



症例は、体重9kgの中型犬。



人間の致死量のデータから類推すると、ほぼ間違いなく致死量です。



ホウ酸中毒は、毒素を中和するような効果的な解毒剤はありません。



可能な限り早急に吐き出させ、体内からの毒素の排泄を促すために点滴治療を行い、あとは中毒症状が出ないことを祈るしかないのです。



続く・・・